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ヨロズブ  作者: 有氏ゆず
第八話 犬鮫戦争勃発!?なんだが
60/251

8-5





ガンッ!!


鮫島の拳は犬飼ではなく、机に振り下ろされた。




「俺がテメェの為にどれだけ……」


吐き捨てるように鮫島は言った。


「……クソ。何でもねえよ……」


しかし、それは言うつもりの無かった言葉だったのだろう。

でも自然と口から零れてしまったその言葉は、鮫島の弱音のように聞こえた。




「……そっか。俺の心配してくれたんだ。俺のこと嫌いになった訳じゃなかったんだ……」


その言葉を聞いた後、犬飼も何か小声で呟いたようだったが、その言葉は鮫島にも俺にも届かなかった。


「ん?何か言ったか?」


だが何か言ったのであろうことは分かったので、俺は敢えて触れてみる。もしかしたら謝罪の言葉かもしれない。

だったら鮫島に伝わらないと意味が無いし、このまま部員同士の関係が悪いのは困る。形だけではあるが、俺は一応部長なのだ。




「……頼んでないよ」


しかしそれに対する犬飼の返事は、冷たいものだった。


「……!だからさっきのは何でもねえって言って……!!」

「俺はお前に何かしてくれなんて頼んでない。お前が勝手にやってることで、俺に責任を押し付けるのやめて欲しいんだけど」





……は?


流石に今の言い草には俺の方がキレてしまった。


「何だよそれ。鮫島は……」




「……もう良い!」


反論しようとする俺を、鮫島が制する。

その姿に流石に罪悪感を覚えたのか犬飼は頭を下げてきた。


「……遅れて来たのは、ごめん。続きからちゃんと手伝うから」

「……おう。助かる」


そのまま犬飼と鮫島は着席して、黙々と作業を始める。


俺はやり場のない怒りと言いようのない気まずさを抱えたまま、作業を再開することにした。




……悪い、会長。

調査どころか会話出来そうも無いぞ、これは……。




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