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その後、何とか掃除を終わらせて報酬を貰ったが、確かにこれは労力と割に合わないな……と思った。物凄く疲れた……。
このままベッドに倒れ込んでもいいくらいだが、風呂には入っておきたい。
一応学校のシャワー室で汚れは落としておいたが、完全に落とせたかは微妙だ。何だか臭いも残っている気がする。
この寮には自分の部屋に備え付けの風呂がある。バストイレが一緒なのであまりゆっくりは出来ないが、外の銭湯に行くのも今日は面倒だ。
「……げ、嘘だろ」
しかしそんな俺の心を折るかの如く、部屋の風呂の扉に《故障中》の紙が貼られていた。
昨日は使えていた筈なんだが、いつ壊れた?
学校に行っている間か?もしかして全部屋壊れているのか?
「はあ……面倒だな……」
不満を独り言で吐き出す。
結局、銭湯に行くしか無くなった訳だ。
「……あ、」
「……あ?」
銭湯の前でまさかの顔と対面。
「鮫島、お前も寮暮らしか」
「ちげーよ。家の風呂が壊れちまったんだ。クソ、ガキ共風呂に入れて後は俺が入るだけだったタイミングでシャワー止まるかよ……」
「ガキ?」
「……いや、何でもねえ」
これ以上話すつもりは無い、とでも言いたげに銭湯の中へと入っていこうとする鮫島。
無理に関わることは無いんだが、どうせ風呂場で一緒になるんだ。少し絡んでやろうか。
「……沈めたのか」
「あ?」
「子供を風呂に、沈めたのか」
「あぁ!?違う!ただ普通に風呂に入れてやっただけだ!」
「ああ、成程。お前の子供なんだな」
「弟と妹だ!!高校生でガキこさえる訳ねーだろうが!!」
うーん、やってそうだと思ったんだが。
……と、冗談はここまでにしておこうか。本気で殺されかねない。
「殺さねえっつーの!!」
おい。お前も心を読むんじゃない。




