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ヨロズブ  作者: 有氏ゆず
第十四話 国民的アイドル誕生の日なんだが
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14-1





……土曜日。本来なら家でゴロゴロしているだけの休日だが、今日はそうはいかなかった。


この前会長に言われた通り、今日は部活の日なのだ。しかも出来れば全員参加して欲しいとのこと。

自由参加とはいえ、あの人が言うとほぼ強制参加みたいなものだ。実際、今日はほぼ全員来ている。……たった一人を除いて。




「やあ、皆!よく来てくれたね!」

「強制参加みたいなもんだったんで」

「別に強制とは言っていないさ。全員に見て欲しかっただけで」


連れてこられたのは前に来たことがあるライブハウスだった。

あの時は色々あったっけ。有翔はトラウマになっていないだろうか。


というか、ライブハウスで何をすると言うんだ。裏方の仕事でも依頼されたのだろうか。


「……そういえば、源氏は?」


《たった一人》来ていない部員が源氏なのだ。

自由参加と言われてはいたが、これで参加しない選択を出来る源氏は鋼のメンタルだな。あの鮫島ですら参加しているというのに。


「源氏くんは……遅れて参加することになっているんだ」


……遅れる?源氏は今会長の家で世話になっているはずだ。遅刻なんてする訳が無いだろう。会長が一緒に連れて来ればいい話だ。




「ふーん……ちなみに今日は何をするんですか。スタッフの補助とかですか」


源氏について気になったが、鮫島が口を挟む。部員達もウンウンと頷く。どうやらコイツらも何も聞かされていないらしい。


裏方の仕事だったら尚更、早いこと動き方を聞いておかなければいけないのではないか。こんなギリギリに聞かされて大丈夫なのだろうか。会長ならそういう無茶振りもやりそうなのが恐ろしい。






「ああ。今日は仕事じゃないよ。ただ皆でライブを観に来ただけだからね」

「「「……え?」」」






思わぬ返事に全員の声が重なる。ライブを観るだけ?……誰の?


会長は部員を遊びに誘ってくれたということなのだろうか。ということは、今から始まるライブは会長の贔屓にしているアイドル……とかか?


どっちにしろ職権乱用な気もする。遊びなら普通に誘えばいいものを、部活と称して強制的に全員集めて……。

まあ、チケット代やドリンク代……それと交通費等全て会長負担なので文句は言えないか……。





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