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「お、おばあさん……!?」
写真の女性はどう見ても高校生くらいの年齢にしか見えない。
山田がまだ幼い頃の写真ではあるが、この頃より歳を取っていたとしても、孫がいるような年齢にはとても思えないのだ。
「ええ。うちのおばあちゃま、色々事情があってちょっとだけ見た目が若いんです」
「ちょっと……?」
果たして、これを《ちょっと》に定義しても良いものか疑問だが、そんなことはこの際どうでも良い。
どうして山田がアキさんの祖母と一緒に写真に写っているのかとか、気になることは沢山あったがそんなことより……。
「アキさん!彼女に……女神に会わせて頂きたい!」
「……ああ。俺からもお願いします」
どうやら俺と山田の考えは一致したらしい。
山田の過去を知っている彼女に会えば、山田の記憶が戻るかもしれない。
そうすれば山田の悩みは解決し、《ノート》を使う必要も無くなる。そして有翔が助かるかもしれない。
……まあ、ここまで上手くはいかないだろうが。
第一、山田が有翔を狙う犯人だと確定した訳では無い。ただ、容疑者だというだけだ。
だけど部員の悩みは解決しておくに限る。一応、部長だからな俺は。……一応。
「良いですけど、おばあちゃまは忙しい方なのですぐに面会は出来ませんよ?後日になっちゃいますけどそれでも良ければ」
「構いません。……良いよな、山田」
「うむ。これで我の記憶が……」
「分かりました。今からアポ取ってみますね」
アキさんは頷き、すぐに何処かに電話をかけ始めた。恐らく祖母にだろうが。
電話はすぐに繋がったらしく、アキさんは約束を取り付けてくれているようだ。
「……今週の日曜日、面会出来るそうです。2人とも、予定を空けておいてくださいね」
アキさんは電話を切った後、そう告げてくれた。思ったより早く予定を押さえてくれたらしい。
「忝ない……!本当にありがとうございます……!」
「良いですよ。私も影羅さんとおばあちゃまの関係について気になりますし」
……どうやら彼も同席するらしい。これはまあ仕方ないか。俺なんか部外者なのに入れて貰える訳だからな。
「……で、私は別に構わないんですけど。一応部活中なんですよね?いつまでもここでお話していて大丈夫なんですか?」
「「……あ」」
また俺と山田の声がハモる。流石に油を売りすぎた。
もしかして……と思ってスマホを確認してみると、物凄い数の着信が入っている。俺はすぐに折り返した。




