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始まりの日

取り敢えず続き。

今日中にもう2、3話投稿したいな……

 ──ピピピピッピピピピッピピピピッ。

 うるせぇ……

 鳴り響くアラームを止めるべく、布団から手を出し、枕元にあるスマホを手に取る。

「たくっ、気持ちよく寝てたってのに……いま何時だよ」

 寝起きでかすむ目を擦りながら、スマホのロック画面を解除する。

 スマホの時計を見ると12時35分の表示が出ており、お腹がお昼だと告げる。

 ベットの下に置いている飲み掛けのペットボトルを掴み、乾いた喉を潤すため一気に煽る。

 炭酸の抜けたぬるい液体を空きっ腹をごまかす程度に流し込み、近くにあった固形栄養食を口へと運ぶ。

「けっふ。……さてと」

 布団から出てほとんど踏み場のない部屋の中を構わず進み、起動しっぱなしのだったPCの元へ。

 椅子へ座り、ロックを解除。

 いつも通りやり掛けのゲームを起動しようとしたその時だった。

「なんだこれ?」

 PCの画面に目慣れないウィンドウが現れる。

────────────────────────

【我が子達へ】

これより世界のことわりを作り変えます。

突然の事で困惑するでしょう。

なんの冗談だと思うことでしょう。

しかし、全て現実となります。

この世界はこれより、新たなステージへと昇華されるのです。

本来ならば、既存の生命は全てその為の糧として消滅します。

しかし、これまでの歴史を紡いできた我が子たちをそのまま消滅するのは酷であると判断しました。

故に、我が子達ごと世界を昇華する事に決めました。

本来、我が子達を消滅させ昇華するためのリソースは、これまでの我が子達の活動にて代用することが可能との事、我が子達の紡いできた歴史や文明を持ってその代わりとします。

良くぞここまで世界の存在を高めてくれました、これからは新たな世界で、また1から全てを始めようだはありませんか。

しかし、全てを取り上げる様なことをしてしまえば、新たな世界で我が子達に長い間の苦痛を与えてしまうことでしょう。

それは、こちらの望むことでありません。

そこで、我が子達へと新たな世界に適用出来るよう力を授けることにしました。

かつて我が子達へ知恵を与えた様に。

かつて我が子達へ火を与えた様に。

我が子達へと新たなものを授ける事としました。

それをどう使い、何を成すのかは、我が子達の好きになさい。

全てを1から始めます。

さぁ、愛しき我が子達よ。新たな世界、新たなことわりの中で、精一杯に生き、足掻き、そして、繁栄するのです。

我々は、我が子達を何時までも見守っています。

────────────────────────

「……なんだよこれ、なんかのウイルスにでも感染したか?」

 意味不明な怪文書を読み終わり、アンチウイルスソフトを使いウィンドウを消そうと試みる。

 すると、何もせずにウィンドウが消えると、新たに別のウィンドウが現れた。

────────────────────────

【贈り物】

これより贈るのは、我が子達へのこれまでの感謝であり。そしてこれからを生き抜くための力です。

新たな力の名は『指標』

我が子達が、己が道を進めるように助けとなることでしょう。

ある者には、誰にも負けない怪力を。

ある者には、すべてを知る知恵を。

ある者には、傷つけられることの無い肉体を。

己が道、障害を切り開き、突き進むためのきっかけとなるでしょう。

『指標』は我が子が困難な試練を乗り越えた時、更に力を増します。

そして、それは我が子達へ進む道を示す道標ともなることでしょう。

さぁ、ここから新たな世界が始まります。

新たな世界に巣立っていく我が子達へ、盛大の祝福を!

────────────────────────

 ボンッ!!!

 読み終わった瞬間、部屋中すべての精密機器が音を立てて弾け飛んだ。

 驚いたまま呆然と立ち尽くしていると、外からも盛大な爆発音と共に騒々しい音が鳴り響く。

「うそ……だろ」

 何がなんだかわかんねぇ。ただ、目の前の弾けたPCと手に持っていたスマホがこれを夢じゃない現実だと物語る。

「と、取り敢えず! なにかニュースを──」

 言って気がつく。部屋の中の電子情報媒体はすべて弾け飛んでおります、外からも家の家電が弾けたや、車が爆発したなど、騒音が聞こえてくる。

「っ──とにかく外へ!」

 長年引きこもってた筈なのに、焦る気持ちでゴミに足を取られながらも部屋の扉へと向かう。

 ドアノブに手をかけたその時、いや。

 全世界全ての人間の前に謎の光が現れた。

「っ……眩しい」

 光から目をかばうように右腕を上げる。

 すると、謎の光は右腕に触れると一層強く光った。

 思わず目を閉じ光が収まるまで待ち、目を開くと、右腕にはシンプルな金色でできたブレスレットが装着されていた。

「なんだよ……これ」

 恐る恐るブレスレットを外そうと左手でブレスレットに触れる。

 すると。

 ピッと言う軽い電子音の後、ブレスレットからホログラムっぽい何かが投影された。

────────────────────────

【魔童 神樹】

年齢(25)

種族(人間)

性別(男)

職業:魔王(職業は現在ロックが掛けられてます)

指標:0

『履歴』

職業:[自宅警備員]から職業:[魔王]へとクラスチェンジしました。

────────────────────────

 拝啓。皆様、何故か私、神樹は魔王へとクラスチェンジしました。

主人公は寝ていたので、声を聴いたいませんでした。

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