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デヤァ転生 ~無敵の攻撃 デヤァ!~  作者: フェフオウフコポォ


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11/16

冒険者として活躍市長

「…………」

「…………」


「…………」

「うむっ!」


 思わず満面の笑みが飛び出す。

 それもそうだろう。

 なにせ俺と一緒に行動する奴隷として目の前にいるのが首輪をつけた山賊の女頭ことレベッカだったのだから。


「うむっ!」

「きっしょ。」


 まるでグレた娘のような態度で軽口を言いながら白けたように目を逸らすレベッカ。

 そんなレベッカを前にして、やはり『ちっぱい』と『おっぱい』であれば俺は『おっぱい』が好きなんだと確信できた。


「うむっ!」


 再度満面の笑みで大きく頷く。


 俺は奴隷を使ってみてはというギルドマスターの案に乗ってみる事にしたのだ。

 なにせ異世界ファンタジーといえば奴隷が付き物だ。異性の奴隷の一人や二人、一度は連れて歩かなければ立派な転生者とは言えない。市長を目指すからには様々な常識を経験しておかなければならないからな。


 ギルドマスターに奴隷が欲しい旨の返事をすると、なにやら既に奴隷の手配が終わっていた。仕事のできるギルドマスターは違うものだ。

 どうやら昨日1日返答を遅らせたのは、これが理由だったらしい。


 ちなみに奴隷レベッカを手配してくれたのはベラノドール侯爵家とか言う貴族。是非ともその侯爵家に礼を言わねばいけない……と、思って詳細を確認したらティアーヌ嬢の家だった。なんだ。ならギルドマスターに礼を伝えてもらうだけでいいな。


 さて奴隷。

 嗚呼奴隷。


 この世界はあの奴隷契約という定番の魔法的契約があるらしく、今現在のレベッカはティアーヌを主人とした奴隷となっているとの事。


 奴w隷w契w約w

 そんなもんが使えるならw 支配者はみんな下を奴属させんだろw


 ……なんてことを思わないでもないが、どうやら奴隷にしか使っていないらしい。不思議だ。ほんと不思議だ。まぁそれがこの世界の常識なんだろう。市長を志す者としては勉強になった。

 ちょっと考えれば出てきそうな奴隷商を味方につけてティアーヌ嬢を奴属させて芋づる式に貴族という貴族を奴属させるのは法的にダメなんだろうっぽいな。

 一番裏切りの無い支配が可能になるだろうにな……


 まぁそんな逆らえない契約の魔法がかかったレベッカは、ティアーヌの命令で俺の手伝いをさせられる事になったいうワケだが、その命令の内容は単純に俺のクエストの手伝いのみが許可されているので、18歳未満お断りな奴隷ハーレム的な物は許可されていない。

 どうしても18禁世界に突入したければ自分で稼いだ金でやるしかない。だがそういった奴隷はかなり高いようだ。

 昨日の内に散歩で娼館がある事も確認できたが文無しでは何も出来ないし、もし病気になって終わったら目も当てられないから、きちんと色々な常識などの理解が至るまで夜の市長の活躍はお預けだ。


 それに無償で綺麗な奴隷を貸してくれるのだから気が変わらない内に精一杯それを甘受するのみ。

 無料(ただ)ほど怖い物は無いのが常識だが、デヤァがあればデヤァの方が怖いだろうから問題ない。

 だからこそ甘い汁は与えられている内は吸いまくろうと思う。チューチューだ。あ、それ。チューチューとな。


「きっしょい。」

「うむっ!」


 レベッカの正面で、つい口がひょっとこになりかけていたから誹りを受けても仕方ない。

 だが筋肉の鎧を纏った俺は、ハートにもまた筋肉の鎧を纏わせているから、そんな軽口でへこたれたりはしないのだ。


「よぉし行くぞ! 付いて来い山賊なのに処女の奴隷よ!」

「こっ!」


 狼狽えながら俺を蹴ろうとするが主人のティアーヌの命令で俺に攻撃が出来ないのか、その場で地団太を踏むだけになるレベッカ。

 殴るヤツは殴られる覚悟をしなきゃいけないように、誹るヤツは辱しめられる覚悟があって当然だろう?

 拳には拳で、口撃には口撃で返すのだ。それが真の男女平等だろう。


 こうしてアイテム収集係の奴隷を手に入れた俺の冒険が始まった。



「デヤァ!」

「ARRRRGGH!」


 東のゴブリンにデヤァ。


「デヤァ!」

「グワー!」


 西の盗賊にデヤァ。


「デヤァ!」

「ARRRRGGH!」


 南のオークにデヤァ。


「デヤァ!」

「グワー!」


 北の悪徳商人にデヤァ。


「デヤァ!」

「グワー!」


 ギルドマスターをデヤァ。


「おめでとうございます! FランクからEランクに昇格です」


 ギルドマスターをデヤァ。


「おめでとうございます。 EランクからDランクに昇格です」


 ギルドマスターをデヤァ。


「おめでとうございます……Cランクに昇格です」


 ギルドマスターをデヤァ。


「もう止めてあげてください……Cランク以上は、ギルドマスターだけの判断でどうにかできる物では……


 ギルドマスターをデヤァ。


 からの


 ギルドマスターをデヤァ。


「…………どうぞ」


 こうして俺達はBランク冒険者へと至った。



 尚、レベッカは9:00~17:00(昼1時間休憩有り)の残業無し。

 遠征での森の中だろうが、きちんと市長らしくホワイト企業のノリで時間がきたら即終業として別行動OKにしている。

 市長はやはり市民の模範とならなければならないからな。


 まぁ……不思議と終業後も自由時間のレベッカは働いてくれるのだが、これは彼女の自主的な労働なのだから問題ない。

 もちろん一人で放置されると危険な所に入ったりなんかはしていないとも。俺にとって危険な場所ではない。全然平気。俺は。


 そしてこんな風にレベッカと長時間二人で行動していると、やはり裏の設定っぽい事情についても知るようになった。

 どうにもレベッカは元貴族の娘らしい。領主間の争いに負け逃げのび、忠臣と呼べる部下がいたからこそ山賊としてなんとか生き延びていたようだ。そして憎き敵がティアーヌの家であり、今は生き恥を晒している状態真っただ中という事。


 なんというドラマだろうか。

 やはりヒロインはレベッカだったのかもしれない。



 まぁ……そんな事情は俺が市長になる方が大事だから気にする事でもない。

 なにせその忠臣も俺のデヤァで奴隷になっているらしいし、もう完全に終わったことだからな。考えるだけ無駄だ。



 さぁて最速Bランクに駆け上がった俺だ。

 権力も少しは手に入ったはず。であれば市長らしく街を発展させる取組にかからねばなるまい。


 なにせ俺の理想の都市にはドラム缶や地下鉄なんかが欠かせないからな!

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