綺麗な死に顔
後で、大幅に編集します。
受付で名前を書き、会場の中に入る。
本来は御香典というものを持って行かなくてはならないのだが、まひろのお母さんが来てくれるだけでいい、と事前に言ってくれていた。
会場には100席ほど、パイプ椅子が用意されていて、僕たちが入る頃には後ろの方の椅子しすか空いていなかった。
遺影の周りは綺麗な白い花と黄色い花で囲まれている。遺影の中のまひろはとても綺麗で華々しかった。
椅子に座ると、すぐに告別式の方は始まった。
通夜の方は昨日、親族だけで済ませたらしい。
木魚の音と、お坊さんの声だけが会場に響く。
係員の案内で、親族から順に、焼香をあげるようにと言われた。
そして、僕たちの順番が来た。
一歩、また一歩。まひろの方へと近づく。
親族の方などに一礼をして、僕たちは焼香をあげる。
まひろ……。
席に戻るとき、たくさんの人が泣いていた。大人も高校生ぐらいの人たちも。声を抑えながら。
それからすぐに告別式は終わった。
最後、棺桶の中に花を添えるのに、まひろの死に顔を見た。
棺桶の中にいるまひろの顔は、それは綺麗な死に顔だった。