少女
第一の少女
見た目で言えば肌は浅黒く、痩せていた。ただ大きな目はいつも輝いていたのだ。
まっすぐにものを言う子だった。それでいて人の感情の機微に聡かった。
活発な行動は彼女の精神を表した。
よく一緒に遊んだものだ。男の子の中に混ざっても全く後れを取らなかった。
それほど小さい頃の話だというのもある。
彼女はよく私の話で笑ってくれた。それで私はもっと彼女を笑わせたくて大きな声で歌を歌ったりお道化て見せた。彼女の笑顔が僕の恋そのものだったのだろう。
第二の少女
どうやら私は快活な少女の笑みに弱いらしい。
おでこを出すように結ばれた髪が可愛らしく揺れていた。いつも困ったように眉毛をへの字に曲げていたが、ぷっくりとふくれた頬と肉厚ながら小ぶりな唇はどこかいろけがあった。笑とした瞼がきれいに盛り上がり、あははは、と楽しそうに声を出すのだ。
その見た目とは裏腹に気の強いところがあって、いろんな顔がみたくて意地悪なことをしたものだ。
第三の少女
彼女はスウェーデン人だった。北欧に特有の金色の髪と青い目をしていた。足が長く細身で歳の割に大人びた表情で笑うのだ。言葉は通じなかったが、一緒に遊んでいるだけで笑顔になれる子だった。
事あるごとにハイタッチをするのは日本人にはない親しみを感じさせたものだ。
第四の少女
黒目が大きくよく笑い、色黒で快活な子だった。目が合うたびに楽しそうに笑う彼女に惹かれたのだ。
しかし、彼女は魔性であった。男心をくすぐる仕草や表情など完璧に使えた。大胆かつ積極的にもかかわらず、肝心なことはすべて私に言わせた。
第五の少女
カリフォルニアの真っ青な空と同じ目をした子だった。茶色がかった金髪に小柄な彼女は人気があった。
何事にも全力で取り組む彼女はいつだって多くの人に囲まれていた。
当時、私は彼女と一緒にいる時が一番楽しかった。