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私が騎士団の司令官ってなんですか!? ~聖女じゃなかった私は得意の料理で騎士たちの心を掴んだら食堂の聖女様と呼ばれていた~  作者: 堂道廻


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18 真相DEエア土下座

 早朝、クラウディオからの言伝を受け取ったチーフが駆けつけてきた。


 彼はソファに座る私を見つけると、安心させるように微笑み、「大変だったな。お前も疲れただろ、今日は仕事を休め」と言ってくれた。


 チーフが差し入れてくれた飲料水とバゲットでお腹を満たして待つこと数時間、王宮魔導士が到着してリリアの鑑定が始まった。


 私が立ち会うすることは許されず、代わりに騎士であるクラウディオが立ち会い、鑑定が終了して魔導士たちがぞろぞろと出てきたときには、太陽がすっかり沈んでいた。


 最後に地下から階段を上がってきたクラウディオが、私の元にやってきて、「やはり、リリアは魔術で洗脳されていた」と告げた。


「そう……よかった……」


 安堵の息が漏れる。

 もしそうでなければ、私はきっと立ち直れない。


「でも……いつリリアは洗脳されたんだろう?」


 私と彼女はルームメイトになってからほとんどの時間を一緒に過ごしている。魔術を掛けられたとしたら、彼女が単独で行動する休日……。


「おそらく家畜小屋で襲われたときだろう。抜け目のない連中だ」


「え? 魔術って呪文とか魔法陣が必要なんじゃないの? あのときあの男にそんな素振りはなかったけど……」


「針で体内に注入するタイプの魔術らしい。リリアの首にその痕跡があった」

 クラウディオが自分の襟足に触れる。


「そんなものが……」


「原理的には魔術スクロールのようなものだ。今回使われたのは最新型で従来の物より、小さくて軽く、大量に持ち運ぶことができ、魔術が使えない人間でも扱える」


 そして、と続ける。


「『聖女』という単語がトリガーだったようだ。魔術の発動後、一定の条件下の元で洗脳状態になったリリアは無意識に情報を流し、なんらかの方法で指示を受けていた。奴らは聖女の誘拐に失敗したことで、暗殺に切り替えたのだろう」


「リリアはどうなるの? 罰を受けたりしないよね?」


「安心しろ。洗脳されていたことが証明されたんだ。経過観察した後で解放される」


「よかった……」


 安堵した途端に体が鉛のように重くなった気がした。


「クラウディオ……、助けてくれてありがとう。あなたには何度も、本当に何度も助けてもらった」


 私なりに声に感謝を込めて伝えたつもりなのにクラウディオは、「問題ない、任務の範疇だ」とサラッと返してきた。


 むっ……。もう少しデレてくれてもいいのになぁ。

 あとそれから、ちょっとだけ疑ってごめんね、マリア……。いえ、マリア様!


 心の中でマリアにエア土下座を決めたちょうどそのとき、仕事を終えたチーフがやって来た。


「衛士の連中から話は聞いたよ。リリアが無実で安心した」


「チーフ、今日はすみませんでした」


 チーフは首を振り、「リリアは目覚めたのか?」とクラウディオに聞いた。


「今は魔術で寝ている。これから診療所に移る予定だ」


「そうか、とりあえず一件落着だな。帰ったらゆっくり休め」


「はい。ほんとにもう、肩と腰が凝りました……」


 立ち上がってストレッチする私にチーフが、「ところでお前たち二人、明日の夜は暇か?」と言った。


「え?」


「うちで夕飯でもどうだ?」


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