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エテルギア・レムナント ~魔素の遺産と隠された血脈~  作者: nekorovin2501


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第24章 世界地図の断片と、旅立ちの決意

帰還の祝宴から一ヶ月が過ぎ、新世界の街はますます賑わいを増していた。

 人間の肉体派がエテルギアに科学を教え、

 正統派が庭園を拡張し、

 獣人派がモンスターとの共生を広め、

 転生者たちが古い記録を解読する――

 誰もが、自分の役割を見つけ、未来を築いていた。

 そんなある日、ルナはいつものように朝の庭園を散策していた。

 メイド服をリラックスモードにチェンジし、パステルブルーのアクセントを加えて。

 スカートが軽やかに揺れ、朝露の花にそっと手を伸ばす。

 一輪の白い花を摘み、香りを確かめる。

「……今日も、平和ですね」

 家に戻ると、ガルとヒロが広げた古い地図を囲んでいた。

 遺跡から持ち帰ったデータチップを端末に挿し、投影されたホログラム地図。

 ガルが興奮して尻尾を振る。

 毛皮服を冒険モードに変え、耐久強化のダークブラウンに。

「おいルナ! 見てみろよ!

 街の外に、でっかい大陸がいっぱいあるんだ!」

 ヒロはスーツをカジュアルにし、ネクタイを緩めて地図を指差す。

「これ、人類時代の世界地図の断片だ。

 俺たちの知ってる荒野は、ほんの一部にすぎない。

 海を越えた先に、雪の大陸、砂漠の遺跡、浮遊する島……

 すべてに、魔素の信号が残ってる」

 ルナは花を花瓶に挿しながら、地図に目を凝らした。

「……つまり、外の世界に、まだご主人様の遺産が」

 そこへ、人間の長老と転生者のエマが訪れた。

 長老が重い口を開く。

「君たちに、頼みたい。

 この地図の信号を追って、外の世界を探索してほしい。

 人類の最後の技術――“世界均衡装置”が、どこかに眠っているかもしれない」

 エマが補足した。

「それは、魔素を永遠に安定させる装置。

 眠り病を完全に根絶し、世界を真の新時代へ導く鍵」

 ガルが拳を握った。

「行くしかねぇだろ!

 冒険だ!」

 ヒロが頷く。

「交通手段が必要だ。

 遺跡の記録に、魔導船の設計図があった」

 ルナは魔弾銃をホルスターから形成させ、試しに構える。

 ナノ粒子が光り、銃身が現れる。

「……準備は、できていますわ」

 数日後。

 街の工房で、魔導船が完成した。

 ナノファブリックと魔素結晶で作られた、変形可能な飛行艇。

 船体は流線型、翼は折り畳み可能、内部は居住スペース完備。

 命名式で、ルナが提案した。

「“エテルウィング”と、いかがでしょう」

 みんなが拍手。

 出発の日。

 街の住民たちが、港(新しく作られた飛行場)に集まる。

 ママが咆哮を上げ、別れを惜しむ。

 ルナはメイド服を冒険モードにチェンジ。

 迷彩風のフリル付きで、動きやすく。

 ガルは毛皮服を強化モードに。

 ヒロはトレンチコート風スーツに。

 三人で船に乗り込む。

 ルナは甲板に立ち、街を見下ろす。

「……行ってまいります。

 みんな、帰りをお待ちください」

 エンジンが唸り、エテルウィングが浮上する。

 街が小さくなり、荒野が広がる。

 地図の最初の目的地――雪の大陸へ。

 ガルが甲板で叫ぶ。

「冒険、始まったぜ!」

 ヒロが笑う。

「世界は、広いな」

 ルナは銃を構え、空に向かって光弾を撃つ。

 祝賀の、花火のように。

「……新しいご主人様のために」

 船は雲を突き抜け、未知の世界へ飛ぶ。

 世界地図が、開かれた。

 新たな冒険が、三人を待っている。

(第25章へ続く)

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