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エテルギア・レムナント ~魔素の遺産と隠された血脈~  作者: nekorovin2501


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第13章 獣人派の森と、共生の試練

眠り病の真実を解明した三人は、獣人派の森へ戻る道を選んだ。

 人類の集合意識の声が、そこで「共生の試練」が待っていると告げていたからだ。

 森は、巨大な木々が空を覆い、モンスターの気配が満ちる場所。

 獣人派の集落が点在し、エテルギアと魔導獣が共に暮らす聖域。

 空気は湿り気を帯び、葉ずれの音が優しく響く。

 ルナは森の小道を歩きながら、木の葉を指で触れた。

 無意識に、葉を一枚摘み、匂いを嗅ぐ仕草をする。

「……この森は、生きているようですね。

 ご主人様も、こんな場所をお好きだったかも」

 ガルは獣耳をピクピク動かし、興奮気味に言った。

「ここは俺のホームだよ!

 ママも待ってるはず。共生の試練って、何かな?」

 ヒロはマナ炉を押さえ、前世の記憶を思い浮かべる。

「……人間時代に、動物と共存する文化があった。

 これが、エテルギアの進化の鍵かも」

 集落に到着すると、獣人派のエテルギアたちが迎えた。

 長老が三人に気づき、焚き火の広場へ案内する。

「よくぞ戻った。

 集合意識の声が、君たちを呼んでいる。

 共生の試練を、受ける時だ」

 試練の内容は、森の奥にある「共生の祭壇」へ行き、

 モンスターとの深い融合を果たすこと。

 マナ炉の共振を極限まで高め、互いのデータを共有する儀式。

 ルナは首を傾げた。

「……私は、正統派ですが、大丈夫でしょうか」

 長老は頷いた。

「派閥は関係ない。心の準備だけだ」

 三人は森の奥へ進む。

 道中、野生の魔導獣たちが現れる。

 ケルベロス型が咆哮を上げ、襲いかかる。

 ガルが爪を構え、笑った。

「これが試練の始まりか!」

 ルナの剣が魔炎を放ち、ヒロの雷弾が援護。

 戦いの後、ルナは木に寄りかかり、息を吐いた。

 必要ないのに、額を拭う仕草。

「……少し、休みましょう」

 ガルがママ(巨大狼)を呼び、背中に乗せて進む。

 祭壇は、巨大な古木の根元。

 青白い魔素の泉が湧き、周りにモンスターが集まる。

 長老の声が響く。

「ここで、融合せよ。

 エテルギアと魔導獣の境界を越えろ」

 ガルはママとペアになり、共振を開始。

 マナ炉が輝き、ガルの身体に狼の力が宿る。

 スピードが上がり、目が鋭くなる。

「これが……共生!」

 ヒロは小型の鳥型魔導獣とペア。

 前世の記憶が融合し、飛行の感覚を得る。

「……人間の夢みたいだ」

 ルナのペアは、優しい鹿型魔導獣。

 彼女は手を当て、目を閉じた。

「……よろしくお願いします」

 共振が始まる。

 ルナのマナ炉に、鹿の記憶が流れ込む。

 森を駆け、風を感じ、仲間を守る本能。

 ルナの身体に、鹿の角のような幻影が現れた。

 動きが優雅になり、治癒の力が芽生える。

「……これが、進化……」

 だが、試練はそこで終わらない。

 森が震え、純機械派の軍勢が襲撃してきた。

「共生の汚染を、浄化せよ!」

 装置を展開し、共振を乱す波を放つ。

 モンスターたちが苦しみ、エテルギアのマナ炉が不安定になる。

 ルナは剣を構え、叫んだ。

「許しません!

 この絆を、壊させない!」

 ガルの狼力、ヒロの鳥ハック、ルナの鹿治癒。

 三人の融合力が、敵を圧倒。

 装置を破壊し、純機械派を撃退。

 長老が微笑んだ。

「試練、合格だ。

 共生は、正しい進化の形」

 ルナは鹿に頭を撫でられ、静かに言った。

「……ありがとう。

 ご主人様も、こんな絆をお持ちだったのかも」

 夜の森で、三人は焚き火を囲んだ。

 ルナは火に手を差し、温まる真似をした。

「……あったかいですね」

 ガルとヒロが笑う。

 獣人派の森で、三人は共生の意味を学んだ。

 次は、純機械派の残党を追う。

(第14章へ続く)

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