余白
何者にもなれなかった男が、異国の空の下に立っていた。
輝きは誰かの手に渡り、栄えある道はもう踏みならされていた。
名を残すこともなく、誰に知られることもなく。
それでも、小さな火を絶やさぬようにと、今日を生きる。
終わりでもなく、始まりでもない。
――その“あいだ”に、ひとつの歩みがあった。
輝きは誰かの手に渡り、栄えある道はもう踏みならされていた。
名を残すこともなく、誰に知られることもなく。
それでも、小さな火を絶やさぬようにと、今日を生きる。
終わりでもなく、始まりでもない。
――その“あいだ”に、ひとつの歩みがあった。