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幼馴染の天才放浪魔法使いは、必ず私の元に帰ってくる  作者:


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エピローグ 二十五年後

エピローグ 最終話です。


本日二話目の更新です。

先に『エピローグ 二十年後③』をお読みください。

ーーローゼン商会、カティアの執務室。机の上には帳簿と書類が山積みになっている。


レイヴン「こんな時間まで仕事か?」


カティア「もう少しで終わるから」


レイヴン「『もう少し』ってのが、お前は長いんだよ。ほら、休め。俺の魔法よりも、お前の働きぶりのほうがよっぽど超常現象だ」


ーーレイヴンが少し身を乗り出し、カティアの髪に指を絡ませるように梳く。


カティア「ん……もう、邪魔しないで」


レイヴン「邪魔じゃなくて、休憩を勧めてるんだ」


ーーカティアはくすっと笑いながら、手元のペンを置いた。


カティア「ごめんね、遅くなっちゃって。今日はレイヴが一番早かったわね。リリスは、まだ帰ってきてないわよ」


レイヴン「……またか。最近、あいつ外の世界が楽しくてしょうがないって感じだな」


カティア「ふふっ、あなたの十九歳の時と同じじゃない


レイヴン「そう言われると……何も言えねぇな」


カティア「アーサーが迎えに行ったから、心配しないで」


レイヴン「……また迎えに行ったのか。アーサーもお前の若い頃と変わらんな」


カティア「ええ。でも今回は、彼女さんも一緒よ」


レイヴン「……彼女、アーサーより強いんだってな」


カティア「最近、アーサーはどこに向かってるのかしらね」


レイヴン「商会を継ぐ気はあるみたいだが……気づけば冒険者としての名も轟いてる」


カティア「そうね。特にレアアイテムの蒐集家としては、今や名前が知れ渡ってるもの」


レイヴン「……そんなつもりはなかったんだろうがな。妹を迎えに行っているうちに、気がつけばSランク冒険者寸前だ」


カティア「ええ。彼の行く先々で、『結婚を機に商会を継ぐのか、冒険者に本腰を入れるのか、それとも両立するのか』なんて噂が飛び交ってるみたいよ」


レイヴン「どっちもやるって言い出しそうだな、あいつの性格からして」


カティア「ふふ、それもいいんじゃない? アーサーならできるわよ」


レイヴン「……親としては、もう少し落ち着いてもいいと思うんだがな」


カティア「それを言うなら、あなたもよ?」


レイヴン「……それは……」


ーーカティアはクスッと笑い、ティーカップを口元へ運ぶ。


レイヴン「しかしまあ……リリスも相変わらず自由に生きてるな」


カティア「ええ。でも、ちゃんと帰ってくるわよ」


レイヴン「……それにしても、兄が妹を迎えに行くのに、婚約者までついてくるか?」


カティア「この家では普通でしょう?」


レイヴン「……俺たちの普通って、やっぱりおかしいよな」


カティア「それでも、みんな幸せなんだからいいじゃない」


レイヴン「……まあな。幸せで、最強の家族だ」


カティア「当然よ」


レイヴン「お前、即答するんだな」


カティア「だって、事実でしょう? あなたは最強の魔法使い、私は最強の商人。アーサーは商才と冒険者としての力を兼ね備えて、リリスは誰よりも自由で、強く生きてる。今度はそこにアーサーの彼女も加わるのよ?」


レイヴン「……最強家族がさらに強化されるのか」


カティア「ええ、きっと」


レイヴン「……誇らしいな」


カティア「でしょ?」


レイヴン「でもな」


カティア「?」


レイヴン「やっぱり、家に帰ってきたときに、お前がいるのが一番落ち着く」


カティア「……ふふ、何よ急に」


レイヴン「たまには言っておこうと思ってな」


カティア「ええ、ちゃんと覚えておくわ」


ーー窓の外では、アーサーとその彼女が、不満げなリリスを連れ帰ってきていた。

そして、家族がまた集まる。

それが、私たちの『普通』。


カティア「さて、アーサーの彼女は、どんな冒険話を聞かせてくれるのかしら?」


レイヴン「……きっと、またとんでもない話になるぞ」


カティア「楽しみね」


ーー静かな夜の中、二人の笑い声が響いた。

最強家族の物語は、まだまだ続いていく——。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

カティアとレイヴンだけの物語が、気づけばアーサーとリリスも加わっていました。

そのうちアーサーの家族も増えるでしょう。

物語はここで終わりですが、彼等の世界は続いていきます。


よろしければ、評価、リアクション、ブクマいただけると幸いです。

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