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幼馴染の天才放浪魔法使いは、必ず私の元に帰ってくる  作者:


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エピローグ 二十年後①

エピローグです。4話あります。

ーーあれから二十年後。カティアとレイヴンは、日差しが柔らかく差し込む部屋で向かい合って座っていた。カティアは手元の書類を整理しながら、レイヴンの話を聞いている。レイヴンが世界を駆け巡っているのも、変わらない日常だ。


カティア「今度はどこに行ってたの?」


レイヴン「ヴァルナの滝を見てきたんだ。霧の中で幻想的な風景だったぞ」


カティア「ヴァルナの滝で、霧が……?今の時期に霧が出ていたということは、今年はあの地域は雪の被害が大きくなりそうね。今のうちに薪の確保と物流の調整を……」


レイヴン「……相変わらず、俺のカティアは賢いな」


カティア「ふふっ、天才放浪魔法使い様のおかげで世界各地の情報が入ってくるから、助かるわ」


レイヴン「俺はあくまで、好きに世界を見て回っているだけなんだけどな。お前たちに土産も色々買いたいし」


カティア「レイヴのお土産も、前は変なものばかりだったのに、最近は普通に嬉しいものばかりなのよね。……なんだか、少し物足りないかも」


レイヴン「……変なものばかりって、そんなことなかっただろ」


カティア「アイスクリームも丸ごと氷漬けじゃなくて、専用の保冷ボックスを作って持ち帰ってくれたしね」


レイヴン「……! あ、あれは最初の時だけだろ! いつまでも昔の失敗を……」


カティア「ふふっ、本当に感謝してるのよ。あの保冷ボックスは物流に革命を起こしてくれたし、他にもレイヴのおかげで商売がすごくやりやすいから」


レイヴン「俺がいなくても、もうお前ならどんな困難も乗り越えられるだろ。ローゼン商会も、誰がなんと言おうと王国随一の商会になってるし」


カティア「仕事も家庭も、二人で支え合ってきたからここまで来れたのよ」


レイヴン「カティア……」


ーーコンコンッ


アーサー「まーたイチャイチャしてるのか、母さん、父さん」


カティア「うるさいわね。遠くから帰って来た夫を労って何が悪いのよ」


アーサー「帰還魔法で毎日帰って来るのに。あ、父さん、リリスがさっきから待ちくたびれてるよ。母さんと仲良いのはいいけど、娘のことも忘れないでやってよ。一生懸命、魔法の練習してるのにさ」


レイヴン「おっと、ヤベェな。あいつ、カティアに似て口が達者だからな……後が怖い」


リリス「ちょっと、パパ! 怖いって何よ!?」


レイヴン「うわっ、聞かれてた」


リリス「ひどくない!? ようやく風の極大呪文が使えるようになったから見せようと思ったのに!」


レイヴン「えっ!? お前、もうそんなに力をつけたのか?」


リリス「うん、まだ不発になる時もあるけど、だんだん感覚わかってきた。それに、父さんの教え方、すごくわかりやすいから!」


カティア「リリスは完全にレイヴの才能を受け継いだわね。十四歳にして風の極大魔法……我が子ながら、末恐ろしいわ」


レイヴ「それを言ったら、アーサーはカティアの商才を受け継いでるじゃないか。業績不振だったオルディス支店が、アーサーに任せてから凄い勢いで回復してるんだろ。今度はエルドラの支店も任せるんだって?」


アーサー「まだまだ見様見真似で、ベテランの皆さんに助けてもらってばかりだけどね」


カティア「奢ることなくこの謙虚な姿勢をもっているのも、アーサーの良さよね。私によく似てるわ」


レイヴン「…………」


アーサー「…………」


リリス「…………さすが、兄さんよね」


アーサー「あ、ありがとう。これからも精進して、いつか母さんの右腕に……いや、ローゼン商会を引き継いで、世界一の商会にしてみせるよ!』


リリス「あっ、私だって負けないんだから!私、絶対にパパよりももっとすごい魔法使いになる!で、パパも行ったことないところに行って、世紀の大発見しちゃうんだから!」


ーーカティアとレイヴンはお互いに目を見合わせ、満足そうに微笑んだ。穏やかな空気の中、家族が集まり、静かに、そして確かな幸せを感じながら時間が流れていった。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日もう一話投稿します。


次話『エピローグ 二十年後②』

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