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どこにでも、いてたまるかよクソガキめ②

机の上のサボテンが最近反抗的です。 痛って


どうぞ、ぜひ楽しんで下さい。

暗く、水が滴る。 水色の明かりが奥の方から見える。

一匹の蜘蛛が水色に光る小さい段差に足を乗せたとき、彼の身体は炎に包まれる。

一人の大きな男が壁にかかる石碑と細長い木箱を前に座り込んでいた。

「例の子は、ずいぶんと貴方様に似ていないな。

これじゃまるで特効薬どころか、貴方様が我を実験だと笑いながら出したあの薬にもならん。

時間がないのは変わらないが、ようやっと貴方様の血を目の前にしては夢を見れないではいれない・・。」


「次は、ここかな。」ガラララッ ドワッ ガヤガヤ

うるさ・・・。 入って台に立っても静まらない。

チャイムがなった後なのに・・

中心はあそこか。 それに対して周囲は迷惑そうに見ている。

関わりたくないな・・。


「何か文句あんのか? 人間。 お前の頭殴りつぶすこともできんだぜ?」


ってまさかなるわけないよね。 子供だし。

「すみません、授業を始めますので」 ワイワイ 聞こえてるだろ。

近づいて、「静かに!」 真ん中の山吹色のような髪色の子が、「ああん?」

「授業が始まりますので静かn・・」 「ほっとけよ」 近くにいたコバンザメのような子がリクを突き放した。 もう、めんどくさい。さっきの授業の分も上乗せして、

「うるさい!出て行って貰って構わないので!」

そういうと、少し驚いた顔をし、静かになったので台へと帰ろうとすると、

「おい。先生。」 さっきの山吹クソガキが立ち上がり、

「てめえ、俺の親が誰かわかっての発言だ?」 少し驚いた。こういうのは人間だけではないのか。

「知りません。ここに来たばかりですので。」

「俺の親父はな、ここの経理部部長だぜ?」 周りを見ると彼の率いるグループ以外みんなうんざりしたように顔を背けている。

私が一発かましてあげようじゃない!

「何だ。経理部か。」ぼそっ 「はあ?」

「何ですか?経理部はいつも人事におびえているじゃないですか。」

経理部の部長くらいならいっそ、南極支店にでも飛ばしてみせてあげるわよ。

「あははっ まじか。面白い先生だ。どうなっても知らねえぞ。 行くぞ。」

そういってぞろぞろと10人ぐらいがでていった。

残った生徒は全員こっちに注目しきっている。

「よし、はじめましょう。」


終えると、二人の生徒が来た。

「先生、大丈夫なの?」 「何が?」

「私ね、先生の授業分かりやすいし面白いから辞めてほしくないよ。」

「んー。 まだやめる気はないよ?」「でもあいつらに。」

「そういえば、経理部って何なの?」 「ええ!?」二人が驚く。

「ええ!?」 ついにはクラス全員。


教室に戻ると、「おつかれー!」とミリア。 「どうだった?」

「正直疲れたよ。」 「ふふ、だろうね。」

「でも昼からは座学無いから、これで一日乗り切ったな。」とアテリー。

「ああ、そうなんですね。」

「ああ、下級生は座学だけだから、私たちもこれで終わり。じゃあ、飯でも食いに行くか。」

「行くー!行こ行こ!」

「おい!行くぞガロワン!」 すると奥の物置がガタガタ鳴って、ガラララ 出てきた一人の男。

「今日の演説、なかなか良かった。私も君のその考え方に賛成だ。」 「あ、どうも。」

臭そうな見た目と反して心地よい森のにおい。

「私はガロワン。集会では見かけなかっただろうけど、耳がいいんだよ。」

なかなかきれいな手だ。臭そうなのに。

「よろしくお願いします。リクです。」握手すると彼は少し顔を近づけて、

「苗字は聞かない方がいいかい?」 驚いた。 「できれば。」 「わかった。」

「なにコソコソしてんだ、行くぞ。」


教場を出て、城門も抜けると、そこにはまるでヨーロッパの下町のような世界があった。魔界なだけあって、天まで届く巨大な岩の柱が見えるだけでも100本ほどそびえ立つ。

その一本一本に生活の形があり、まるで東京のようにもみえる。


舞台は岩柱の根元に生えた大きなキノコの下に構えた店。

前のミリアとアテリーは楽しそうに食べている。 私は・・・

「リク、これはブヨンブイヨンといってな、ウキクラゲに牛とタマネギなど野菜のだしを漬け込んだ一品だ。どうだ?どうだ?」

「お、おいしい、おいしいですから。」

「そうだろう、これは~・・」


「あ~、美味かった~。」店を出ていくと同時に、入ってくる者。

「レシオン?」 思わず振り返る。「え?」

気づいたアテリー。 「あ、ラードン様。」

「おう、すまんがこの子、借りていいかい?」そう言って私の服(背中)を持ちあげる。

うわあああっ

「リク、道分かるか?」「まあ。」うん?この流れは、

「じゃ、寮に帰って来いよ。」


「あの」

「少しコーヒーでも飲もうか。」

本作品を読んでいただきありがとうございます。

ちなみにこの回のランチ代は経費です。


キャラクター紹介

メシア・ガロワン (27)

滅多に教官室で姿を現さない。授業の際には物置内で転移の陣を組んで移動する。

なので生徒の間ではチャイムまで来なかったら彼が担当だといわれている。

変人ではあるが、物置内には物凄い代物が・・・

担当科目は魔法学基礎、魔法学発展。


アルファ・ラードン(55)

元経理部部長。 今は街中を練り歩いている。

コープの一番弟子であり、鬼の一族。

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