どこにでも、いてたまるかよクソガキめ①
前回、集会であいさつをしてリク・レシオンとして初めての授業です。
この作品では教官=先生、講義室=教室、講義=授業と受け取ってください。
(じゃないと書いてあるシーンが無茶苦茶なので)
この教場の講義室はどれも大学の講義室のように段差がついているものです。
黒板を使用しています。魔界のチョークは石灰を使用しています。
*人間界では魔物の骨です。
どうか楽しんで読んでください!
「あ~・・・。 あ~・・・。」
「何だ。授業まであと10分だぞ。」
「どうしてあんな当たり前のことを平然と・・」
「今思えば本当に大事なことだけどね。」とミリア。
「え?どういうこと?」
「今の魔界、世界は狂ってる。 命は一番じゃない訳だが。 何かおかしいか?」
「それは・・・。」まるで戦時中の日本じゃないか。
「任務の達成、任務の達成。その次も、またその次も。」書類を整えながら話すアテリー。
「お前の言った、お前がいた世界はその先にあるのだろう? ここにはない。」
「ちょっと!それは言い過ぎ!」ミリアがすかさず割って入る。
「大丈夫だよ、ミリア。ごめん、アテリー。ありがと。ほんのちょっと、わかってきたよ。」
「そうか。ならよかったよ。」うれしそうなアテリー。
「え?あ、喧嘩じゃなかったの?」
「何言ってんだ。もう授業始まるから行くぞ。」
自分の講義室の扉の前まで来た。あとは、開けるだけ。
「本当ならサポートに行きたいんだがな。」
えーと、まずはあいさつをして~・・・ ドン!
「イ゛ッ」「ま、そう気負うな。」 「は、はい・・。」
背中をさすりながらドアを開く。
ほぼすべての目がこちらを見ている。
一礼して真ん中の台へと進む。ざわざわっ さっきよりかは当然少ない。
一人一人の姿がよく見える。ほー。ここにいるのはほとんどが魔人のようだ。
それぞれで確かな個性の違いが分かる。
外見だけじゃない、
こちらを不思議そうに見る子、友達とコソコソ話し合う子。
興味がないふりをしている子。 チラチラしてるの分かるのよ。
チャイムが鳴ると、一斉に席から立ち、一人が「礼!」というと、
全員が体を曲げてカラフルな頭と角をこちらに見せる。
おお、これが・・。
昨夜のアテリーが言っていた。「授業の始まりは最高だぜ。」
なるほど。自然と手をたたいていた。 驚いた様子の生徒。
「すみません。 皆さんにとっては当たり前なんでしょう。あ、どうぞ。座ってください。」
「この授業を担当します。リクです。先ほどはずいぶん偉そうに話してしまいましたが、これからの話が大事ですので頑張っていきましょう。」
残り五分ほどか。今日の分は終わったと思う。できるだけ私からの一方通行にならないようにしたつもりだけど。
「何かわからないところはありませんでしたか?」一人も手があがらない。
うれしいけど、気まずいよ。 その時、一人手が上がった。
「どうぞ。」 「先生は魔人なの?」
「へ?」いきなりの自分への質問。これは、どうする。
「い、言えないかな。」「人間なんじゃないの?角無いし。」
その瞬間この部屋はあっという間に姿を変えた。
「魔法使えるのー?」 「苗字はー?」 「角無いんだから獣人でしょー?」
「何歳ー?」 ガヤガヤガヤ・・ あああああ・・
キーンコーンカーンコーン はっ 「じゃあ、ここまでー。」
その時ちらりと生徒の方をみると、「へ?」 10は超える魔法陣。
逃げろっ!
火の蛇、岩の手、雪の塊、木の葉をまくつむじ風に暗黒のような液体。
なんとか扉までついて開けようとドアノブを握ったとき、がしっ 自分の足もつかまれた気が・・・。
見ると、紫の 「タコ!?」 その時、ギュイーン 引っ張り戻されるリク。
ズザザザザッ ああ、扉があんなに遠くに。
もうだめだ。そう思いながら彼らを見ると、「え?」
彼らは全員一定の方向を見ながら敬礼をしている。
そこにはアテリー・サナンスとミリア・コルトーン。
「初めてなんだ、あまりいじめてやるなよ。」
oh・・。she is cool.
本作品を読んでいただきありがとうございます。
学園モノのくせに授業の内容飛ばしやがってという気持ち、よくわかります!
あと少しするとちゃんとそういうシーンもいっぱい出てくると思いますのでお待ち頂ければ幸いです。
キャラクター紹介はいないです。