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前線は 波打ち際の うねりよう

どうも、コーフィーブラウンです。


どうか楽しんでください。

ワーッ ギャーッ

まるで幼い頃に訪れた動物園のように鳴き声が充満している中を駆ける一人の女兵士。

持っていた銃の銃口の下の部分にある引っ掛けを動かすと、ジャキン!

小さいナイフぐらいの刃渡りだった銃剣がのびて、柄と身だけの刀身が現れ、それを手に持った兵士。

「はああああっ!」 3mを超える巨体のオークの両足を両断し、倒れこんだタイミングで剣を外した銃で、パアン! 頭を撃ち抜いた。

オークはもう、全く働かない脳なのに、両手で頭を包もうとする。

スチャッ 「そこか。」  少女はヘルメットに付いているグラス越しにそれを覗いて、剣で頭を突き刺した。 するとオークは一言も発さずに消えていく。

「小星っ!あちらにかなり手ごわいミノタウロスが!」 コクッ ダッ


ズゴッ ぐしゃっ 「ここいらで終いにしようやあーッ!」 戦車が黒い化け物に掴まれた。

高さの低い円錐の形をした笠をかぶった巨大な魔猿がひと一人が動かすには重すぎる戦車を、大きく揺らしながら反動をつけて横転させた。

ガッシイイイン!  中にいた兵士が慌てて出入り扉を開け出てこようとする。

ー中級水魔法 マリンコートー オランウータン似の魔猿の盛り上がった上半身を水が覆ってさらにサイズを増幅する。 その状態で、右腕を大きく振り下ろす。

グオオオアアアアアン! 戦車が大きくひん曲がってしまうほどの衝撃。


「ふんっ!」 兵士を押し倒して、右肩に剣を突き立てるカビラ。

敵を多く殺せるのなら、良い兵士だ。

それと同じくらい死なないなら、良い部下。

それでも作戦のために死ねないのなら、無用。

ー中級水魔法 アイスバーグー

ぐっぐっ、ゴゴゴゴゴゴゴっ!

氷山の先が敵兵のヘルメットに近づくほどに白く凍っていき、ズシュッ!

赤く染まった氷山がそのまま突き伸び突き、ドサッ 兵士のヘルメットから、噴水のように噴き出る血肉。

「ハア・・ハア・・!」 ダダダダダダダアン!

岩場に隠れるカビラ。

チラッ 撃ってきた兵士のその向こうにうずくまる一人の魔人の兵が、ゴーレムの死体の影に隠れている。

「オルト・・」


「アルファ様。指令を待たれますか?」

「いや・・」 背中から生えた右腕がピクピクと震えている。

「重い足枷を先に外したい。」

ぐしゃぐしゃぐしゃっ・・

ズシーン・・。 彼の腕に離されて落ちたものの表面には、ーTSRBM40ー の字。

「こんなもんをいきなり撃ち込んでくるか・・」

そうつぶやきながらズンズンと歩いていってしまった。


逝ってしまった。

次は私の番だ、己の足は両方とも全く動かない。

魔人が風魔法を使った途端に、自分を含めた周囲の全員の足と体が分断された。

何て恐ろしいやつらだ。

こんなのが生きている世界に、私の妻と子どもを残して息絶えてしまうのか・・

仲間の腹の傷を抑えていた手を自分の胸に移し、ポケットに手を差し込む。

サラ。最期に君の顔を見たいと思う。


ぐしゃっ


その兵士の頭がヘルメットごと大きな斧頭で潰された。

「第一部長。第五課課長からのお達しを。」

「なんだ。」 「空の敵機の相手をしろと。」

空を見回す魔人の女性。

黒煙の隙間に、遠い粒のようなものが6つほど並び動いている。

「ここは任せた。」 「御意。」

バサッ

彼女の背から薄黒く、そして紅い筋が入った翼が広がる。

ビシュン!

クルリクルリと転回しながら、戦闘機との間合いを詰めていく。

固まっていた6機と1機が下から来て、7機は分散してそのうちの1機が機関銃を放つ。

ギリギリでかわしながら、旋回して距離を詰める魔人。

ー高級闇魔法 ゾイドロイスー

魔法陣から無数の小さな黒い物質が機体を包み込んで一気に収縮して潰してしまった。

放ったあと一瞬でその場を飛び離れた後に、別の機体の機関銃の襲撃が追いかけた。


「許さん・・」搭乗員はそう言い、ボタン付きのレバーを必死に握る。

その機体がそれから旋回している間に、魔人は一機のコックピットに張り付いて、右手で破壊し乗組員が射出され離脱する前に頭を食い殺した。

嘘だろ?・・この世界にあの速度と重圧がかかる中で平然と行動できる生き物だと・・!

ただ、魔人は戦闘機から離れると、宙でバランスを崩してしまう。

その瞬間にブーッ という音と共に、魔人の翼や肉体に大小多くの傷を負わせる。

「痛ってーなっ!」 ー下級闇魔法 ダークアロー ー

ブオンブオンブオンブオン・・・

一瞬で魔法陣が彼女の背後に大量に現れて、

「そっちがその気ならな!」

ビシューーーーーッ!!!! 無数の黒い矢が放たれ、まるで一本一本が意思をもつかのように残りの機体を追いかけて行き、余裕がなくなった機体を魔人は一機ずつ墜としていく。

残りの二機が残って、二機は示し合わせたように矢から逃げながら上下で挟み込むように機関銃を撃ちながら魔人に迫った。

ドッカーーーン! 

二機のパイロット二人はパラシュートを開き、落ちていきながら後ろを見て魔人の気配が一切なくなったのを見て、ガッツポーズをしあいながら笑みをこぼす。

しかし二人の真上に魔法陣。

「転移魔法陣。お前らが捨てた技術だ。」

グササササササッ!

黒い矢が遠くから飛んできて滑空していた兵士をハリネズミにした。






本作品を読んでいただきありがとうございます。


次回、主人公を出したいです。

応援お願いします。

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