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始まりは、ひょんなことだな異世界よ

異世界偏開始です。

ぜひ楽しんでください。


*主人公はきちんと歓迎パーティー済みです

ピピピピッ ピピイッピぴいぴいピッ ん? アラームか・・・

ゆっくりと目を開くとまぶしい。「んーっ、まぶし・・・」

日本・・・だよねー。「あー。夢、だったか・・・」

でも、微妙に天井の白さに違和感を感じる。

ガバッ 「嘘・・・」 全く知らないレイアウトの部屋。

もう一度仰向けになって顔を手でおおう。

「なんかちょっとうれしいんだけど・・」

窓をあけるとさわやかな風が吹き抜ける。鳴いていた鳥が羽ばたく。 

魔界といえど、だ。


部屋を出て階段を下ると、でかい獣人のばあさん。(クマ)

「あら、朝はやいのね。起こしちゃったかしら。」この方はここの寮母さん。

「いえ、日課です。」 「まあ、あの子と同じね。」 その時、

「ふぅーっ。 お、おはよう」 「アテリーさん、あ、アテリー、朝からどこに?」

「どこにも。訓練だよ。」大きな剣を持っている。うわーっ、ファンタジー。

「サナンス、はやく身体洗っておいで。リク、ごはん食べていきなさい。」「はい。」


この世界のごはんは、日本の頃のような味ではないけど、素材の味がしておいしい。

特にこれなんて、黒いひもがピクピクしている。

「アテリーさ、アテリーこれって何?」

「ん?そりゃあハエヌキトカゲだな。うまいだろ。」

「うん、くせになる食感だね。」

「だろー。あ、リク。今日は一緒に行くぞ。じゃねえと生徒にいじめられるだろうからな。」

「ええっ、それは・・」彼女にかみ砕かれた魚の骨。

「ははっ、冗談冗談。」


部屋に戻ってクローゼットを開き、いつものシャツとパンツになって、手が止まった。

「魔族の教官って何着ればいいの・・・」

今になって気づいてしまった。

私きっと、ピンチかも。


寮の外で待つアテリー・サナンス。

「お、来たか。おーっ、昨日も見たけど、まあそうなるんだろうな。」

それってどういう反応?流石ね。十中八九で人の欲しい反応を外す。

「アテリーもそのローブ似合ってるよ。」 これが一番平和な模範解答なのよ!

「これはお前も着るんだぞ。ま、私は好きで着てないけど。」

あ、しっかり地雷でしたー。そりゃ私服でそんなマークが入ったやつ着ないか。

「じゃ、行くk」「あ!待ってー!」寮からギャルが走ってくる。

同僚のミリア・コルトーン。

「ハアッハアッ、おっ、わーっ!こうなるんだ!めっちゃ似合ってんじゃん!私もこれ装備課につくらせて着たーい!」

出たな、無意識人たらしめ。こういうやつは最重要警戒対象だ。じゃないと、私の自己肯定感がーっ!

「ま、アテリーは今日も下着もろだしと。」 ブフッ

「下着じゃねーからこれえっ!おいリク、笑うなっ!」


寮から職場の教場は数分程度。

「おはよー!」「ああ、おはよう(アテリー)」

「おはよ。」「うん!あいさつできてえらいね!(ミリア)」

二人とも慕われているなあ。

「あれ、その人誰?」「新しい先生だ。あとで紹介するから、早くいけ。」

「今日の話題の中心は、リクで決まりだね。」


チャイムが鳴った時には外にはずらりと多くの生徒。

「うわあっ。」「これでもまだ上中級生はいないよ。これの倍はいるの。」

「彼らは今どこに?」「遠征中なの。だから、今日いる教官はわたしたち(三人)だけ!」

「え!?」


台に立つ。 ざわめく前の景色。 これはきっとプレゼン。そう、きっと。

「みなさん、おはようございます。リク、です。」あぶなかった・・。

昨日のヨシルさんが別れ際に、

「リク、しばらくレシオンの名は伏せてほしい。君を含むみんなのためだ。」

「好きなのは、動物です。犬とか。・・猫とか。(笑)」何を言ったらいいんだ?

今のままじゃどうみても目の前には、自分の居場所があるように見えない。

自分の悪い癖だ。他人を見ずにいつもその隣にいる自分ばかり気にしてしまう。

「な、長い、いや、ちょっとしたお願いを、します。」え!?自分、何を言う気なの?

「い、生きるは、生きているのは、」いいじゃない、私。

こんな世界に居てなにかメリットは?

「生きるのは難しいけど、死んでほしくないな。だから、一緒に頑張っていきましょう。」

パチ・・パチ・・パチ。これでいいの、でも、本音はさ、

だから、ここで、”生きる” を教えて。私に、いっぱい教えて。


私、生きたいから。








本作品を読んでいただきありがとうございます。


キャラクター紹介

リク・レシオン (23)

人間。 担当科目は基礎学、地政学。 何かにつけてすぐに悲劇のヒロインぶる。


寮母:マリス・カンカル (43)

クマの獣人。夫と共に暮らし。ヨシルと強いつながりがあり、ここ近年の教官さぼり件数は驚異の0。


同僚:アテリー・サナンス (28)

魔人。かなり服装はきわどく、先生が着るようなものではない。

おもに担当科目は対人剣闘、対人魔導。

10回を超える見合いをしてきたが、全敗。親も諦めている。


ミリア・コルトーン (21)

魔人。 自分のファッションセンスに忠実。かといって趣味はショッピングというよりは、実験やそのための素材収集。

担当科目は薬学、工作。




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