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白い岳 何が起きようと雄大に②

どうも、コーフィー・ブラウンです。


どうか楽しんでください。

「う~っ、こりゃあ今夜も寒さとの闘いだな。」

防具も、剣の柄も、何もかもが冷たい。

「いつになったら吹雪、止みますかね。」 「昨日みたいにすぐに止んでくれるといいが・・。」

「ルヴァンさん?」「前から誰か来るぞ。」

白い吹雪の中にぼんやりと影が一つ、二つ、三つ、よっ・・ ズバッ

ドサッ 倒れ込んだ二人の見張りの背中に赤い傷。


「あのテントの後ろから周ろう。絶対に音を立てるなよ。」とガルフ。


慎重に、慎重に陣を通り抜け、ある一本の木の前に来た。

「これから奴の間に転移する。俺から離れるなよ。」

ガルフがその木の枝を下に折り曲げた。

すると、まるでそれはレバーのように魔法陣が周囲に作動した。

「すっ」 ヴォン


「ご・・・。」

ついた空間はただの一室。

ソファも棚も、ドアさえない。

ただ上へ上る途方もない、らせん階段。

「副社長、上へ。我々はこの中に仕組まれた隠し部屋を探し、コアの結界と罠を設置していきますので。」

「わかりました。」急がなきゃ。ペース配分なんて気にしてらんない。

ダッ 何周も何周もしながら駆け上がる。

きっと次で、あと一周で・・。

「ハアッ・・ハアッ・・。」もう全然寒くない。

汗が滴り落ちる。 喉が痛い。

脚が、上がらない・・。

リクの足が完全に止まり、階段に手をついたその時、

ゴゴゴゴゴゴゴッと階段、いや見えない壁ごと震え始めた。

下には部長たちが。

「ガルフさんッ!」精一杯の大声で叫ぶ。

すると上から、「今いる場所から見える頂は偽りだぞ。」

顔を上げると、包帯で体中を巻いた男。

顔にも巻かれているが、その上から鼻の絵が描かれている。

「あなたが・・。」

「マイロードよ。契約しに来たのだろう?早く始めよう。その方が、都合良いだろう。」

ミイラ男がしゃがみ込んでリクの頭に右手を置く。

ーわが魂の依り代を代々受け継ぐ墓守に、大いなる対価をー

フォン

「ああ、これだ。これが欲しかった。これだけが我だ。

さて、こうなればもう我らの勝ちだ。

選んでください。今から我はここら一帯を雪崩で押しつぶす。

じゃないと人間どもに墓を荒らされてしまうからな。猶予は十秒。さあ、選んでください。」

「え?いきなり!?えーと、なんだっけ?もう一回聞かせて!」

「無理だ、選べ。」「はあっ!?」

「時間切れです。」「なっ、ちょっ!?」

ゴゴゴゴゴゴゴッ

「えっ・・。」

すごい轟音と共に、天井が開かれ、夜の月光が差し込んできた。

「主はすでに登頂していた。これは我が作った偽の頂。そして。」

滑り落ちていく雪の塊はどんどん下方にあった雪も巻き込んで、

超絶大きい雪崩となって滑り落ちていく。

キリング帝国軍を引き付けようと奇襲を続ける魔王軍。

山の山中で休憩していたキリング帝国軍。

山中に巣をつくり、ダンジョンの危険因子として機能していた魔物。

それらを圧倒的なパワーで押しつぶしながらさらに落ちていく。

「効果絶大なる防衛術だ。」

とうとうテントの場所まで来た。

このスピードで回避できるわけがない。

テントから続々と帝国の兵士が出てくるが、まだ中にいた方がよかっただろうに。

そうやってまだまだ続く雪崩は信じられない被害を出した。

別動隊として帝国軍の拠点を襲っていた味方さえも巻き込み、

全てが収まって部長たち潜入班と確認した際には、もう何もなく。

掘り出した敵兵、味方関係なく凍死していた。


何度もミイラ男に怒りを示すリクだったが、

「すぐに選べなかった主が悪い。」を一芸のように繰り返すだけだった。

そのくせして去り際、

「わが名はカンナハルト。以後、お見知りおきを。」なんてぬかしやがって!

無視するリク。 神妙な顔つきでそれを見るガルフ。


行きはかなりの隊列だったのに、全員竜車に乗って帰れるほどにまで減ってしまった。


「部長、貴重な兵たちをあのような形で葬ることにさせてしまい、申し訳ございません。」


首を垂れるリクをにらみつけるガルフ。

目はにらんでいるが口角はありえないほどに上がっている。

「彼ら自身が身を守れなかっただけだ。だろう?」

そんな気は一切しないリクだった。

本作品を読んでいただきありがとうございます。


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