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タカの独り言  作者: 今橋 卓杜
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留年と流年



僕は歩く。


この理不尽な世界を。


僕だけがなんでこんなに苦しいのか。


周りの課題が自分の容量の数歩先を行っていて自分のモチベーションが持たない。


それができないと留年が確定しまうというのもありプレッシャーはかなり大きいものになってのしかかかる。


行動に移すのに高い壁というものを感じてしまい行動に移すのだけでもものすごい体力を使うのだ。


そしてモチベーションを無理に上げようとして様々なものに頼る。


自己啓発本、宗教、格言本。


それらの言葉は一時的な解決にはなるが永続的な解決にはならない。なぜなら課題がその言葉によって消えることはないし、自分の感情もまた気まぐれで。



大学では一人きりで行動している。私生活では問題ない。一人でもいい。しかし課題となると途端に苦しくなる。

一人では解決できないことを何時間も何時間もかけて解決できず適当に答えを書いて提出する。そのため評価は低い。そして、単位を落とす。

そして成績は学部の中でも下のほう。

それが余計に自己肯定感をさげる。


あせって勉強するけどパニックになって全然頭にはいってこないし、時間は無駄に過ぎていってそれが余計に苦しめる。


結局留年が決まった。



この先のことを考えると、黒い錘が僕を圧迫して殺そうとする。将来が暗く自分の能力にも自信がない行き詰ったところで頼る人もいない。

そして何より心が持たない。それらに耐えられない。

だからもう終わりにしよう。

死んだほうが楽ってこの頃ずっと思ってた。

死にたいとも。

だからもう。



もうじき暗くなる。


死ぬのに必要な道具をそろえ少し離れた山に向かう。


ここまででおしまい。


もう苦しいのやだし。


山が暗くなってある一本の太い木を通りすぎちょうどよい木を見つけてそこで首を吊ることにした。


木に登りライトで照らしながら縄を結び。


もう終わりにしよう。


枝の上で首に縄をかけゆっくりと降りる。


よし。


ゆっくりと手を枝から離す。とたん首が閉まる。

息ができない。

苦しい。

息ができないってこんなに苦しいと思わなかった。

苦しい。

苦しい。

苦しい。


自分の人生が走馬灯のように流れる。


家にいる金魚とサボテンを思い出す。


死にたくない。

苦しい。

どんどん酸欠になって意識が遠のいていく中で僕はやり残したことを思い出した。

ーーーーーーーー金魚に餌とサボテンに水。ーーーーーーーーー


遠い日常がこんなにも。


あーあ僕無責任なことしちゃったな。金魚友達に預けてからにすればよかった。




僕。






死ぬのもったいなかったかもな。









もうちょっと生きてみても良かったかもな。




















その時。


ーーーーーーーーーぷつんーーーーーーーーーーーー


ひもが切れた。

僕はめい一杯息を吸いこむ


何が起きたのか意識はもうろうとしていてよくわからない


すると何者かに思い切り頬を叩かれた


「おおばかもの!」


ほえ?なにが起きたのかわからずその正体を見ると可憐な少女だった。


白いもこもこのセーターに身を包み下はスカートにタイツその服は秋を思わせ、顔立ちは何とも美しい少女だった。


「そんなこと思うなら初めからするんじゃないわよ!」


少女は泣いていた。


僕はその光景をただ茫然と眺めるしかなかった。


「あ、あの。」


「今回も、今回もダメかと思ったじゃない。」


少女は大粒の涙を流す。


「あ、あなたは?」


「女の子よ。」


「え?」


「お礼はいいわ。さあついてきて。」


僕は言われるままに暗い森の中少女の後をついていく。


ある祠を通り過ぎた後少女はしばらくあるったあとからぶき屋根の家の前で止まる。


「さあ、今夜はここでおやすみなさい。」


「しっかり休むのよ」


すると少女は帰っていった。



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