春の定義は
花帆(かほ)は大学への進学を機に一人暮らしを始め、同級生の名都(なつ)と出会い意気投合する。
独特の感性を持ち、奔放ながら時に儚げな陰りも見せる名都に振り回され、惹かれていく花帆。
やがてある事件をきっかけに名都は失踪し、花帆は心を閉ざして孤独な生活を送り始める。
翌年度の4月。2年生になった花帆は深夜の無人公園で独り名都を偲んでいると、凍えながら原付で街を徘徊する青年と出会う。
眞輔(ますけ)と名乗った彼とのちに校内で再会し、一学年後輩の新入生だったことを知る。
眞輔との交流を通し、徐々に周囲の人々へと視野を広げていく一年と、親友名都と過ごした褪せない記憶の中の一年。
現状と回想を交錯させながら過去と決別すべく、花帆はもがく。
青春にサスペンス要素を足した女子大生の鬱屈モラトリアムです。
※「ノベルアッププラス」と重複投稿です。
独特の感性を持ち、奔放ながら時に儚げな陰りも見せる名都に振り回され、惹かれていく花帆。
やがてある事件をきっかけに名都は失踪し、花帆は心を閉ざして孤独な生活を送り始める。
翌年度の4月。2年生になった花帆は深夜の無人公園で独り名都を偲んでいると、凍えながら原付で街を徘徊する青年と出会う。
眞輔(ますけ)と名乗った彼とのちに校内で再会し、一学年後輩の新入生だったことを知る。
眞輔との交流を通し、徐々に周囲の人々へと視野を広げていく一年と、親友名都と過ごした褪せない記憶の中の一年。
現状と回想を交錯させながら過去と決別すべく、花帆はもがく。
青春にサスペンス要素を足した女子大生の鬱屈モラトリアムです。
※「ノベルアッププラス」と重複投稿です。
4月
それは何っていう話
2022/04/01 20:41
(改)
情けないことこの上ない
2022/04/02 20:36
じゃあもう帰るか
2022/04/07 20:45
打ち壊すように、一言
2022/04/08 20:47
あの頃の私たちは
2022/04/15 20:46
何が解るようになるんだろう
2022/04/21 20:20
やっぱり私、春は苦手だ
2022/04/29 20:25
5月
意地の悪い読ませ方
2022/05/06 21:28
ヤバいという兆しはある
2022/05/12 20:38
もう、どうでもいいんだって
2022/05/13 20:12
(改)
いつか見たシルエット
2022/05/19 21:49
極めるということとは違う
2022/05/20 19:31
少し寂しかったかな
2022/05/26 20:58
当たり前に訪れるもの
2022/05/27 20:50
6月
馴染みのないそのフレーズが
2022/06/02 18:26
それ相応の荷厄介
2022/06/03 17:30
自分を急かしているようだった
2022/06/11 06:08
抗う術などないのだと
2022/06/16 18:26
濡れるでも凍えるでもなく
2022/06/17 20:54
見るはずのないものを見た
2022/06/23 21:14
興味ってのは君にじゃなくて
2022/06/24 22:33
7月
私たちは18歳の女の子
2022/07/01 20:49
最低限の防犯意識
2022/07/07 19:08
誰が応えるでもない返事
2022/07/09 11:21
出不精になるこのサイクル
2022/07/14 21:40
本当に馬鹿じゃないの
2022/07/16 00:30
もう隙間なんてないんじゃない?
2022/07/21 18:57
馴れ初めを教えなさいよ
2022/07/28 19:08
何よりも一番怖かったな
2022/07/29 21:49
8月
まだ素直に認めてはいなかった
2022/09/15 20:26
(改)
端的に言って苦手意識
2022/09/24 18:08
だって今はサマーだよ
2022/09/27 21:31
この夏嵐に閉じ込められて
2022/09/30 20:20
アホの子の模範解答
2022/10/06 22:36
いくらでも伝えるべきだったのに
2022/10/07 19:36
9月
答え合わせをしたかった
2022/10/13 20:00
傲慢が過ぎるとも思うけど
2022/10/14 20:37
私はエンターテイナーじゃない
2022/10/19 20:19
背負うものも戻る場所も
2022/10/20 21:50
この電子音が鳴り止むまで
2022/10/21 22:12
本能の定義は?
2022/10/28 20:32
10月
ひとつだって望まない
2022/11/04 20:43
会える口実を探してました
2022/11/09 20:05
古臭いディスコミュージック
2022/11/10 20:11
あの子を見つけられないまま
2022/11/11 21:18
無音のはずのイヤフォンから
2022/11/15 20:25
一分一秒のためらい
2022/11/16 19:09
ちょっと苦しかった
2022/11/28 19:55
11月
幽霊役でもやろうって
2022/11/29 22:37
サイドミラー越しの背景
2022/11/30 21:57
あの日のやり直しをするみたいに
2022/12/09 20:40
その十分間に
2022/12/13 19:09
瞳は焦点を見失った
2022/12/14 22:12
女子大生の失踪事件
2022/12/16 21:12
見えない影に振り回されて
2022/12/19 20:26
12月
私たちのもとへは戻らない
2022/12/20 22:09
風景の中にいた
2022/12/21 21:57
あなたは言わなきゃ解らない
2022/12/22 21:46
訊かずにいるっていう優しさで
2022/12/26 19:35
挫けなかったせいです
2022/12/27 21:44
バイザーに隠れた向こう側
2022/12/29 22:18
認めてもいいんだよね
2022/12/31 00:05
1月
文句を言われる謂れはない
2023/01/12 21:47
やけに出番の多いモブ
2023/01/17 20:05
ご近所さんのよしみ
2023/01/19 22:47
ありきたりなオカルト話
2023/01/23 21:15
それが気休めになるとでも
2023/01/24 22:50
(改)
いよいよもってメンヘラかな
2023/01/25 22:18
息遣いを聴き合いながら
2023/01/30 20:08
何ひとつでさえも
2023/01/31 21:19
2月
足りない気がして
2023/02/08 23:25
いかに残酷であったかを
2023/02/10 22:26
幽霊が出るんですって
2023/02/16 22:11
私たちのしてきたこと
2023/02/17 23:07
頭の中で何千回と
2023/02/22 20:31
寄り添っていたかった
2023/02/23 19:29
3月
それよりもっと面倒で億劫で
2023/03/06 23:44
道草を食いたくなったら
2023/03/10 23:09
探していた姿
2023/03/11 21:22
穏やかな焦燥感に満たされて(完)
2023/03/12 13:11