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とある日常

始まります。

真夏の炎天下の中、歩く5人の高校生がいた。

「は~、だり~。」

雄成(ゆうせい)~、早く帰ってVRワールドいこ~ぜ~?」

「だな~、暑いしな~、お前も行くだろ、一歩(いっぽ)?」

「そりゃそうだろ、暑すぎだよ、リアルは、でさ、修学旅行の班、どうするよ」

「おう、やっぱ男女混合だといつも通りのグループだよな~。」

「ああ、それにしても修学旅行で異世界行けるってすげぇよな~。」

「だな、今年ここが初めてなんだろ?」

「らしいな、今年から全国のトップレベルの国立高校で導入だとさ。高校が義務教育になってからいろいろかわったよな~。」


今は、2150年8月、100年ほど前に異世界に召喚(しょうかん)された勇者がその世界を救いその世界と交流を深め(拉致だと賠償はしてもらったが)、簡単に世界の行き来ができるようになって地球が発展し資源がほぼなくなることはないと断言され、他の星への移住計画も無くなり、科学技術をもっと上げるため義務教育を9年から12年に伸び、昔とは比べ物にならないほど発展もした、そして、今年からは修学旅行で多文化を学ぶという名目で異世界修学旅行というものが導入されたのだ。


「実際、義務教育12年もいらね~と思ってたけど、修学旅行で異世界とは、ここまでやってきてよかったって思えるよな、」

「まあ、夏休み明けて少ししたら修学旅行だから、どのクエスト受けるか考えないとな?」


そう、異世界旅行では5人1班で3つのクエストを受け、期限の1週間で3つとも、クエストをクリアできたら成績に関係なく大学への推薦をもらえるというものがあるのだ。今の時代では行動力と柔軟な発想力が求められているのだ。ちなみに一番人気は迷宮(ダンジョン)攻略だろう。死ぬ危険性もなく(死んでも蘇生可能)ゲーム感覚でできるものなのだから、ちなみに雄成たちも当然のごとく迷宮攻略を選んでいる。他にも魔法習得試練や、射撃試練などがあったり、ゲームとして以外なら異世界料理体験や、魔法薬研究協力があったりする。


「やっぱ、雄成が『勇者(エラバレシモノ)』で美緒が『回復術士(ヒーラー)』、克樹が『拳闘士(ボクサー)』で俺が『侍』、夜霧が『弓兵(アーチャー)』だろうな~、攻略にはこれが一番バランスいいのかもな~。」

「そりゃそうだろう。最初のキャラ設定でミスったら攻略は絶望的だからなぁ、バランスいいのがいいだろうな。」

「キャラオプションで、好きな設定に変えれるのは良かったよな~。ステータス自体は平均したらあんま変わんねーけど強制的に決められてバランス最悪って事態にならなかったのは良かったよなー。」


キャラオプションとは、自分についての情報が載っていて今の時代の身分証明書に使えるものだ。異世界に行くときにはキャラを決め変えることができる。普通であれば戦闘能力などは必要ないのでほとんどの人は使っていないのである。その上、今の技術であればよほどの雑魚でない限りどんなキャラにも変えれ、身体能力すら変えれるのだ。


「だよな~、でも俺が勇者なのはふざけてるだろ。別に騎士(ナイト)でもよくねーか?いうて変わらね~んだしさ。」

「「いや、だめだよ!!」」

「なんでだよ!?、なんか、勇者って痛いんだよ、いろいろとさ!」

2人は顔を見合わせて

「「いや、それ狙ってんだよ!!」」

「おいっ!!」

「嘘だって、雄成。」

「そうそう、お前が勇者の直系の子孫でそういう人は騎士でなくその上の勇者が選べてその上に覚醒できる可能性があるって先生も言ってたろ?」

「だからって………痛いし、黒歴史入りじゃね?「俺は、勇者だ!」なんてさ?」

「「うん、そんなこと分かってる。」」

「いや、おい!、俺がからかわれてもいいのかよ!?」

「「ああ、てか、俺たちがからかう」」

「やめろぉぉぉぉぉぉ…………。」

「叫ぶなって『勇者(笑)』!」

克樹が親指を立てて言った。

「俺、死にたくなってきた…………。」

そこに近付いてきた1人の女子、

「ゆ~せい、ど~したの?」

「美緒か、俺死にたい…………。」


美緒と呼ばれたのは前田美緒、〇〇高校三大美女のうちの一人だ。そしてずっとからかわれている雄成とは岸雄成、生徒会長であり、イケメンで美緒の幼馴染で彼女である。つまり、リア充であ…それは関係なかった。


「何その、唐突な発言!?、どうせまた克樹たちが勇者勇者ってからかったんでしょ?、しかたないじゃん、先祖が勇者なのは。自慢してたのも昔なんだから忘れてあげよう?」

「ぐふっ、優しいけど地味に攻撃してくるよな、わざと?」

そう聞くと、美緒はキョトンとして

「…………なにが?」

「どんまい、雄成。」

夜霧と肩を叩いて言った。

夜霧とは、幼馴染みの一人で武道家でもある。

「夜霧だけだよ、ちゃんと慰めてくれるの。」

「え?私もちゃんと慰めてるでしょ?勇者って自慢してた時のことも忘れてあげようってちゃんといってあげたし!」

「いや、そこだよ。地味にグサッと刺さるからやめてくんない?」

「どこがなのよ~?」

「美緒?、そろそろやめなさい?克樹たちもね?、昔勇者って自慢してたからってからかったらだめよ?」

「も、夜霧もなのか。…………俺には味方がいないのか。…………ははは………。」

「雄成、逝くな!!」

「悪かった、俺たちが悪かったから戻ってこい、雄成。」

「「なに、私たちも悪いことしたみたいに言ってんのよ。」」

2人して気づいていない。

「いや、地味に一番攻撃してんのはお前らだかんな、」

「「どこが?」」

「無自覚なのが逆にもっと効くよね。」

「「どんまい、雄成。」」

「お前らも言えねえけどな!!」

「じゃあ、そろそろからかうのは終わりにして暑いし30分後に(VRの)勇者の家に集合な!」

「結局やめてね~な!!」

「「まあ、いいじゃん!、」」

「よくねぇよ」

「ま、じゃな。」

といって、走り去っていった。

「おい、逃げんなよ。まあ、いっか。」

こんなことを言っているからからかわれ続けることに本人は気づいていない。


そして、夏休みが明け、学校初日


次は明日に投稿する予定です。


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