私はなろうでクマバチになりたい。
どうも黒井のおっさんです、今日はふと最近になって思い出した事を纏めてみようと思います。
皆さんはクマバチという生き物をご存知でしょうか?彼らって実は不思議な扱いをずっと受けていた生き物でした、大きな身体で小さな羽を持つ彼らの姿では、あんな形では空を飛べるはずがないとずっと言われていたんです。
羽を持った者が大気中で空を飛ぶという事を航空力学で考えれば、空気の流れを羽の形状によって調節し揚力と呼ばれる上向きの力を発生させて身体を浮かせている、そう考えられていましたのでクマバチの羽の形状は、それまでの学説では確かに揚力が足らず、どう頑張っても飛べない計算になっていました。
それは過去の観点ではむしろ当然の結果であり、彼らが飛べるという事実は大きな謎とされ、クマバチが飛べる理由を解明出来ない学者達はこう言ったそうです。
「クマバチ達は自分が空を飛べると信じているから、空を飛べるんだ」
現実でこんなにもファンタジーな事を、学者という科学的な思考を持つ方々が結構最近まで言われていてたんですよ、私も子供の頃にこの話を聞いて随分驚きました。
当時の私は飛行機やロケットに憧れる少年で、ひたすら空を見上げ自分もいつか空を飛びたいと願うような少年でしたので、理由が解らないのに空を自由に飛んでいるクマバチに憧れました、他人が不可能だと言っても、現実として可能にするスタイルに痺れました。
うろ覚えですが、学者がクマバチが飛べると証明できたのは今世紀に入ったくらいだったように覚えています、その発見はとある学者が思った小さな気付き。
「大きい者と小さい者が感じる世界は、もしかしたら違うのではないか?」
それがクマバチが自由に空を飛べる理由が解明する大きな発見でした、元来の考え方では我々の普段の生活程度の速度帯では空気という流体の持つ粘性は、そう豊かなものではないと考えられていました。
実際、皆さんも普段の生活で空気が身体に纏わり付いたと思う事ないでしょう?
人間の住む世界ではそれで正解なのですが、クマバチの住む小さな世界では空気は人間の考える以上の粘性を持っていたのです、レイノルズ数というものにスケールエフェクトという概念を足すとクマバチは小さな世界での空気の有り様を理解し粘性を上手く利用して、自身の周りに上向きの力を発生させる渦を作り上手に力を使って空を飛んでいたと、彼らが本当に空を飛びたいと願い進化という努力をして飛んでいたと、人間は何千年も掛けて気付く事が出来たのです。
この話を知った、いい年した大人になった私はこう思いました。
「自身が飛べると思っているから飛んでいるのではない、飛びたいと願い努力し進化するから飛べるのだ」
だから今、なろうで文字を書く私はこう思います。
「私はつい最近なろうに飛び出したニュービー、自分がなろうで書いている作品は全くなろう向けでないから多くの人に否定されるかもしれない、それでも諦めずに誰かが読んでくれると信じ途方も無い努力をすれば、私の作品はいつか誰かの心に届くと信じ書き続けよう、願い努力して進化を諦めず、己が望む作品を書けばいいのだ」
勿論、常にこれで良いのかと凄い悩んで苦しむ事もあります、伝えたい思いが上手く届かない事だってありますから、謂れの無いと感じる攻撃に曝される時だって有ります。
それでも自身の思いを届ける努力が文字を書く事だと考え、空に憧れた少年時代のように空想の世界を己が望むように飛んでいきたいと思っています。
最早世界は脳科学と電子工学の進化によって、人ならざる存在が小説を書くような世界が見えて来ました、それでも自身の思いを伝える方法は言葉であると思います。
空を飛ぼうと諦めなかったクマバチのように、我々も思いを届けたいと強く願い思いを届ける事を続けなければ、退化して何も伝えられない人間になってしまうのではないかと思うのです。
ですから、皆さんも自身の思いを届ける作品を書いてみませんか?それはどんなに短い文章でもいいです、長編でも短編でもエッセイや詩で伝えるのも素晴らしい、作者側でも他者の作品を読みそれに自身の思う事を丁寧な言葉で書くのもいい、そんな作品なんて書けるかと思う読者の方なら、自分の愛した作品への感想やレビューでもいいのです。
なろうの世界に辿り着いた全ての方々が、誰かに文字で思いを伝える貴方自身が持つ伝える力をどうか無くさぬようにと願い、しっかりと育んで大事にして欲しいと思っています。