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暗殺者vsマウロ

アーシムの家までやってくると、マウロは不審な男を見つけた。

家の窓をじっと見ており、マウロに気付くとそそくさとその場を離れたのである。

「まさか……」

例の殺し屋かもしれない、そう思いライブラを使って、男を観察した。

「レベル5」

そこから割り出された数値は、とても殺し屋とは思えないものだった。

更に、筋力1、身体能力1、剣技1、消極的性格、と、出た。

これはただの一般人か、と思いスキルまでは確認せず、マウロは男に害はないなと家の中に入っていった。


アーシムの家は、出てきた時と全く変わらなかった。

多少ホコリがテーブルに積もっている程度で、あとはそのままだ。

10畳ほどの部屋に、棚があり、ベッドがあり、テーブル、椅子がある。

マウロは椅子に腰かけ、気づいたらそのまま眠ってしまっていた。


ふと、気が付くともう周りは闇に包まれていた。

明かりをつけようと、マウロが棚にあるランタンを探していた時、背後から声がかかった。

「お前はアーシムか?」

マウロは、

「俺は違うが、あの人のことを知っていたとしたら、どうする?」

と聞いた。

服の中に、じとりと汗をかいた。

恐らく、この声の主が殺し屋で間違いない。

そして、ヘタをうてば絵画の通り殺されるかもしれない。

「奴はいつ戻る?」

低い声のトーンでそう聞かれる。

マウロは、さっと背後を振り返った。

しかし、男の姿は見えず、さらにまた背後から声がする。

「言わなければ、殺す」

(どういうことだ?)


瞬間、マウロの肩に激痛が走った。

「うぐっ」

肩にはナイフが突き刺さっていた。

相手がナイフを投げつけてきたのだ。

「しゃべらなければ、苦しむのはお前だ」

マウロはとっさにこう返事を返した。

「俺を殺せば、アーシムがいつ帰るか、分からないぞ」

「そんな手には乗らない」

更に男はナイフを投げ、

「ぐあっ」

今度は足の太ももにナイフが命中した。


(やばい……)

マウロは剣に手をかけた。

そして、背後に意識を集中し、

「分かった、アーシムの戻る日にちを教える」

と言った。

しばしの沈黙が続く、そして、

「いつだ!」

相手が痺れを切らし、そう声を上げた瞬間、マウロは背後にダイブした。

そのまま向き直って剣を閃かせる。

しかし、その剣は相手をかすめただけだった。


(顔は見たぞ!)

相手は昼間見た男であった。

黒いターバンで顔は隠していたが、隙間から確認することができた。

仕留めたはずの相手は、闇に溶けて消えた。

(闇に消えるスキル、そうに違いない)

マウロはそう睨んだ。


「まんまと騙されたよ。だがもうその手は食わない。遠くからナイフを投げて、じわじわいたぶってやる。早く吐いた方がいいぞ」

こうなっては、こちらに打つ手はないな、とマウロは思った。

だが、狩る側だと思っていたら、急に足元をすくわれた、という経験をマウロはしていた。

ヌーベエを狩りに行った時のことを、思い出した。

相手を油断させ、一気に窮地に追い込む。

それがヌーベエの狩りの仕方だった。

こちらが無防備になれば、相手は戦闘状態を解いて、油断する。

マウロは、

「やりたきゃやれ、俺は実は何もしらない」

と言って、剣を放り投げ、仰向けに寝転がってしまった。

「できるだけ苦しまないよう殺してくれ」


すると、相手は姿を現した。

「ふん、だったら遊んでても仕方ない、死ね」

と言って剣を構えた。

マウロは、左手に隠し持ったナイフで、相手をしっかり凝視し、タイミングを待った。

ヒュンっと相手が剣を握りしめ、マウロの胸に突き立てようとした時、右手でそれをいなし、左手のナイフで首に刃を突き立てた。

ズン、と音がし、相手はその場に崩れ落ちた。


マウロは、肩と足に深手を負い、出血と痛みのせいで意識がもうろうとし、その場に倒れてしまった。

「くそ……」

だんだんと意識が遠のいていく。

このまま眠れば、もう目を開けることはないだろう。

「もう一度、アーシムに会うんだ……こんなところでっ」

最後の力を振り絞って、マウロは立ち上がった。


立ち上がった瞬間であった。

ブウン、という音がした。

そこに現れた男。

たくましい体つきをし、腰に剣を携えていた。

そして、聞き覚えのある声でこう答えた。

「……マウロか?」


マウロはアーシムと再会した。

「アーシム……」

マウロは目に涙をためていた。

絵画でアーシムが殺されるのを見ていたからだ。

「強くなって、戻って来たかいがあった……」

アーシムはマウロを見て、

「マウロ、でかくなったな」

と言い、

「ありがとな、俺を救ってくれたんだろ?」

その場に倒れてる男を確認して、そう言った。

肩の傷を手当するため、2人は町医者のもとに向かった。


それにしても、アーシムはすげえ、とマウロは思っていた。

アーシムを見たとき、その能力値も見えていた。

レベル52、パラメーターはオール5であった。

そして、一つ気になることがあった。

スキル、守護獣の管理。

これは一体どういうスキルなのか、マウロには検討がつかなかった。


「俺は国王に会いに行く、安静にしてろよ」

アーシムはそう言って、マウロを残し、国王のいる城に向かっていった。





再会できました。

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