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短編:詩&エッセイ

HEART OF GLASS

作者: いつわり

俺の心はガラスのように脆く、  そして、とてつもなく壊れやすい。



他人に何かを言われるたびに亀裂が入り、 そして、自分で後悔を繰り返し、勝手に割れる。



――自業自得。 自分が悪いから、いけないんだ!!   ・・・そうやって、全て自分の所為。



少しくらいは『他人の所為で』って思うことが出来ないのだろうか?  ――そうすれば、荷は軽くなるのに。



自分で自分を傷つけて、 それで一体、どこの誰が得をするというのか?  ――誰も得なんてしないだろうに。



でも、 だけど、そんなことはわかっている。   自分で自分の首を絞めていることくらいわかっている。




だけど、俺は「自分が・・・」としか思うことが出来ないんだ。    それは、他人の所為になんてしたくないから。



でも、他人はそんな俺のことなんか気にせずに、  蹴散らし、 そして、「これでもか」と踏みにじっていく。




そして、 たまに聞こえてくる「大丈夫?」「苦しまなくてもいいんだよ?」「いつかは抜け出せるから」という声。



だけど、そんな声は聞き飽きた。   みんながみんな、同じ言葉しか言わない。  お前はこだま(・・・)か。 お前はアホか。





そして、励ましの言葉を無視し続けた俺は、さらに自分を傷つけ、  さらに自分をボロボロにしていく。




それに伴い、俺のガラスのハートは割れ、   破片となった俺は、その鋭い切れ味を活かして、



世の中という波に逆らい、 他人に「うるせぇ!」と 強がって見せるんだ。   ――本当は、強くなんかないのに。



そして、それを見た見ず知らずの他人は「何だ?こいつ?」と 俺を嫌い、   いつの間にか俺の存在を鬱陶しがるようになるんだ。



そして、そうなってしまった俺の世界では、「また今日も一人か」という呟きが増え、  不安の渦がまた、大きくなる。






そんな毎日を繰り返し、  俺は「世の中なんて嫌いだ」「他人なんて信用できない」って思うようになる。



だけど、俺を嫌いになった・俺に興味がなくなった他人は、 そもそも俺を気にしないし、気にしてない。




そうやって、俺の中での不安の渦は大きくなって行き、  終には「どうでもいいや」という極地にたどり着く。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 上手いです! 自分には到底書けそうもありません [一言] 結局『どうでもいい』にたどり着くんですよね人って。
2012/10/28 19:52 退会済み
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