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詩のようなものたち

単眼鏡

作者: 暮 勇

 目を患ったにもかかわらず

 君は本を読み続け

 映画を観て

 美術館似通った

 時折、眉間に寄せられる皺が

 眼球の奥に潜む病を思わせる

 それでも君は、

 気にししても仕方がない、と

 いつもと変わらず

 目を酷使した

 限られた時間を、振り絞るような

 そんな姿が、私の胸を締め付ける

 何事もなかったかのように振る舞い合うことが

 できなくなるのが怖くなって

 私は君に、単眼鏡を、あげた

 これで、遠くも見やすくなるね、と

 これで、いつも通りの生活のふりをできるね、と

 君は泣き笑いのような顔で

 両手で包むように

 受け取ってくれた

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