第4話 従魔について
前回のあらすじ
3歳になったユーマは友達のラティと共にすくすくと成長していた。
この頃には母親のサラから、この世界の事を教わり始め、今回は魔法と従魔について学び、まずは魔法について教わった。
「次はお待ちかねの従魔についてです」
遂にこの説明が来た。
従魔は名前からある程度の予想がついたが、やはりちゃんとした説明が欲しかった。
「まず魔物についてもう一度説明します」
魔物とはこの世界に存在する生物の事だ。
アスタリスクには地球とほぼ同じの動物が存在するが、それとは別に魔物という別種類の生物が存在する。
簡単に言えば強い魔力を持った生き物で、人と同じように魔法系の攻撃手段を持つ。
また基礎的な知性も持ち合わせていて、種類によっては危険な魔物もいれば、安全な魔物も存在する。
魔物にも冒険者と同じようにランクが存在して、以下の通りになる。
Fランク、ほぼ危険度はなく、武器があれば一般人にも討伐は可能。
Eランク、訓練を積んでいれば、一般人にも対処は可能。
Dランク、冒険者や騎士でなければ討伐は不可能。
Cランク、最低でもDランクが5人でパーティを組んでいれば戦える。
Bランク、ベテラン冒険者がいれば対処が可能。
Aランク、遭遇すると、生きて帰れなくなってもおかしくない。
Sランク、一生に一度会えるかどうかで、討伐できれば生涯の誇りになる。
EXランク、世界でも数種類しかおらず、神に最も近い力を持つと言われる。
魔物のランクは単に強さだけではなく、その生態やその生息している場所へ辿り着くまでの道程の険しさ、それらの総合的な数値からランク分けされる事もある。
「そして従魔とは、1人につき1体、魔力の適合によって選ばれた魔物の事を言います」
人の魔力には世界に1体のみ、その人の魔力と魔物の魔力が適合して心を通わせる事ができる。
その魔力を持った人がこの世に生を受けた瞬間に、その魔力に適合した魔物が決定する。
「このアスタリスクでは、5歳になって魔力が安定するとその適正した魔物を従魔召喚の魔法陣で呼び出し、自分の従魔に契約する従魔契約の権利が与えられます。私のフラウロスやパパのバルバドスも、私達が5歳の時に従魔契約によって呼び出された魔物なのです」
そう、あの2匹はその従魔契約の魔法陣で呼び出された魔物なのだ。
まずはバルバドス。
魔物の種族名はスターダストウルフ。
Sランクの魔物で、閃光の如くの速さで駆け、あらゆる物を噛み砕く牙と切り裂く爪を持っているという、物理系の攻撃が得意な魔物だ。
更にその体毛はミスリルと同じ性質で、いうならば全身がミスリルの鎧で覆われている、走攻守の数値が高い強力な魔物だ。
次にフラウロス。
種族名はクラウドフォックス。
Aランクの魔物で、その体を雲の質量に変えることで物理攻撃は受け流し、魔法攻撃は受け流すだけでなく自身の力へと吸収するという、防御力だけならSランク相当の能力を持つ。
しかし、物理系ではなく魔法系統の攻撃が主体で、その威力もBランクの上位止まりであるため、総合的なステータスからAランクとなったが、強力な魔物である。
「魔物にはランクがあり、そのランクによって適合する確率が変化します」
お母さんによると確率は以下の通りになる。
Fランク、10人に1人。
Eランク、50人に1人
Dランク、100人に1人。
Cランク、500人に1人。
Bランク、1000人に1人。
Aランク、10万人に1人。
Sランク、1000万人に1人。
EXランク、100億人に1人。
「じゃあ、ユーマくんのママとパパはとても凄いって事なんだね」
ラティが目を輝かせながらお母さんに尋ねた。
「そうよ。2人もあと2年すれば、あの子達の様な相棒に出会えるからね。その際は、私とエリーが契約の用意をしてあげるから楽しみにしていてね」
そう言われ、僕達は5歳になるのが楽しみになった。
「ユーマくん、5歳になるのが楽しみだね!」
「そうだね。どんな魔物が出て来るのかわくわくする」
どうも転生した影響か、時折子供っぽい仕草が出て来ることがあるが、正直それを差し引いても自分の従魔がどんなのかはとても興味がある。
でもこの時はまだ知らなかった。
この世界の何処かにいる、その自分の従魔がどんな存在なのかを。
そして時が経ち、僕達は従魔召喚が出来る5歳になった。
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魔物情報
これからは新しい魔物が出る度に、ここにそのランクや能力などの説明文を入れていきます。
スターダストウルフ
Sランクの狼の魔物で、その個体数や目撃数が少ない為、希少種に分類されている。閃光の如くの速さで駆け、あらゆるもの引き裂く爪と牙を持っている。その体毛はミスリルと同じ性質でできており、魔法系の攻撃による耐性も高い。
クラウドフォックス
Aランクの狐の魔物で、希少種に分類されている。その体を雲の質量に変える能力を持ち、物理攻撃は受け流し、魔法攻撃は受け流すだけでなく自身の力へと吸収するという、防御力だけならSランク相当の能力を持つ。しかし、物理系ではなく魔法系統の攻撃が主体で、その威力もBランクの上位止まりであるため、総合的なステータスからAランクとなっている。
次回予告
5歳になったユーマとラティは遂に従魔契約の時を迎える。
まずはラティが始めるが、その時彼女が呼び出したのは……。
次回、従魔契約 ラティ編
次回は15時に更新します。