第2話 小さな出会い
前回のあらすじ
無事異世界、アスタリスクに転生したユーマ。
しかし、赤ん坊からやり直しという事により、食事は母親の母乳という事実により、恥ずかしい思いをしてしまう。
そして、当面の目標は自分の足で歩けるようになると決めた。
アスタリスクに転生して半年、この頃には僕は首が座って、自我がある故に多少成長が早く、ちょっと早めにハイハイが出来る様になった。
僕がハイハイを出来る様になってお母さんに初めて見せたら、お母さんは飛び上がる様に喜んで、お父さんに至っては調子に乗って僕を脇から持ち上げて床に立たせ、歩きの練習をさせようとしてお母さんに怒られていた。
またある程度成長した事で、漸くお母さんの母乳から解放され離乳食の生活が出来る様になった。
そしてある日、家に2人の男女がやって来た。
男性は明るめの茶髪をしていて、お父さんみたいに体格のいいイケメンだった。
女性はショートカットの銀髪で、お母さんとはまた異なるタイプの美人さんだった。
そして女性の腕には、赤ちゃんが抱かれている。
「ユーマちゃん。こっちはエリーといって、ママの親友なのよ。こっちはダンテって言って、エリーの旦那さんよ」
エリーという女性はベッドの上に座っている僕に近づいて来て、話しかけた。
「初めまして、ユーマくん。私はエリー・アルグラース。この子は娘のラティよ。仲良くしてあげてね」
エリーさんはそう言って、ラティと呼ばれた赤ちゃんを僕の横に置いてきた。
ラティは僕を見ると、「にぱあっ」と笑ってきた。
その時、僕の心に雷が落ちた様な感覚がした。
なにこれ、可愛すぎる。
僕は思わず、ラティの頭を撫でてあげる。
「あらあら、ユーマちゃんったらもうこんなに面倒見がよくなっているのね」
どうやらお母さん達の目には、僕がラティの面倒を見ている様に見えている様だ。
「ほんと。でも、仲良くなれそうでよかったわ。サラ、これからはちょくちょくこっちに来ていいかしら?」
「勿論よ。あなたと私の仲だもの。ユーマちゃんもお友達がいた方が嬉しいでしょうし」
なんかお母さんとエリーさんはこれからの事を話し合っている。
どうやらエリーさんがこれから頻繁にラティを連れてくる事を、お母さんがを了承した様だ。
こうして、僕の家にラティという赤ちゃんと、その両親のダンテさんとエリーさんが毎日の様に来るようになる事が決まった。
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その翌日、エリーさんとダンテさんはラティを連れて再び家にやってきた。
「おはよう、ユーマくん。今日もラティと仲良くしてあげてね」
エリーさんは僕の傍にラティを置くと、ラティは嬉しそうに僕に笑いかけてきた。
なんだか僕に会えて嬉しいみたいな笑顔だ。
僕もその笑顔を見て、思わず笑顔になってきそうだ。
そして僕は昨日と同じくラティの頭を撫でてあげる。
「見て、あなた。ラティ、ユーマくんにあった途端こんなに可愛く笑ってるわ。よっぽどユーマくんに会えたのが嬉しいみたい」
「そうかそうか。ラティは既にユーマくんが好きなのかな? だとしたら、ここは父親として喜ぶべきか、それとも……」
「何馬鹿な事を言ってるの。まだ赤ちゃんなのよ。そんな感情、ある訳ないじゃない」
一応僕には自我があるけどね。
でも、僕はまだ喋れないし、もし喋ってしまったらそれはそれで大変な騒ぎが起こるだろうから、僕は敢えて聞き流す事にした。
とにかく、僕の日常にラティと過ごすという内容が加わった。
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次回予告
転生して3年が経ち、3歳になったユーマは成長したラティと共に、サラから色々教えてもらっていた。
次回、冒険者と魔法について
次回は9時に更新します。