表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/321

第17話 お母さんの授業 国家編

前回のあらすじ

ユーマとラティは次に、各種族について学ぶ。

それと同時に、人族と他種族との間に起った戦争や、奴隷制度なども知る。

「では各国についての授業を始めます。この世界は十天大国(じってんたいこく)という、10の国によって成り立っています」


 お母さんはこの世界にある10の大国とその文化を教えてくれた。


 まずは僕達が現在暮らしている、このアルビラ王国。

 ご存知の通りアベルクス・フォン・アルビラ国王が治めている国で主に人族が住んでいるが、他の種族の人達がちらほらに見える。

王都は王城を中心に貴族街、平民街に分かれており、貴族と平民の社会バランスを保っている。

 王族はとても温厚で、貴族にも平民にも分け隔てなく接する公明正大な王として、他国からの評価も高い。


 獣人の国、ヴォルスガ王国。

 獣人の王、通称獣王のレオンハルト・フォン・ヴォルスガ国王が治めている国で、獣人が人口の中心になっている。また、武闘派の国家としても有名で、毎年武闘大会を開き多くの種族の参加者が魔法や戦いの腕を競っている。

 さらに、大会に優勝する事が出来れば、例え平民でもヴォルスガ王国の貴族として生きる権利が与えられ、辞退しても数多くの強敵を倒し、優勝した強者としての栄誉が残る。


 エルフの国、エリアル王国。

 エルフの王、ハイエルフのロンドベル・フォン・エリアル国王が治める国で、エルフが人口の中心になっている。

 この国には世界樹という、この世界で最も大きく神聖な大樹が存在する。

 その世界樹が、エリアル王国の守り神として崇められている。

 この国はハイエルフが貴族となっており、エルフの貴族も存在するが、その数は結構少ない。


 竜人族の国、ドラグニティ王国。

 竜人族の王、ルーカニクス・フォン・ドラグニティ国王が治めている国で、竜人族が人口の中心になっている。

 この国は竜神を神の御使いとして崇めており、その国にとって最も神々しい存在としている。

 つまり、アリアがこの国に来たら、国全体が歓喜の声で埋め尽くされるだろう。

 この国では竜を同族として扱っていて、国内には竜の従魔以外にも、多くの竜が飼育されている。

 この国はヴォルスガ王国と同じく武闘派の国で、共通しているヴォルスガ王国とはとても親交が深い。


 ドワーフの国、ロマージュ共和国。

 ドワーフのグレンツェン・ロマージュ大統領が治める国で、ドワーフ族が人口の中心となっている。

 この国は民主主義の統治制度により、貴族は存在せず国民の意見などで統治しており、大統領も選挙で決定している。

 ロマージュ共和国は商業や生産の国で、全体の半数以上が工房となっている、鍛冶職人の国と呼ばれている。

 国王自身も鍛冶職人の一人で、彼らの作る武器、防具、アクセサリーなどを求めて、年中多くの冒険者や商人で賑わっている。


 巨人族の国、オベリスク王国。

 巨人族の王、グレイドニル・フォン・オベリスク国王が治める国で、巨人族が人口の中心となっている。

 ヴォルスガ王国、ドラグニティ王国と同じく武闘派の国で、共通している2国とはとても親交が深いようだ。

 また、狩人としてもその実力は高く、常に超大型の魔物の肉や素材が都市に出回っていて、ロマージュ王国と同様年中冒険者や商人で賑わっている。


 海人族の国、ネプチューン王国。

 海人族の王、ダイダロス・フォン・ネプチューン国王が治める国で、海人族が人口の中心となっている。

 この国は王都が海に面して存在していて、都市は海産物や海の魔物の肉や素材で賑わっている。

 また、冒険者も海での活動を中心にする分、通常よりも実力のある者が多く存在している。


 魔族の国 ガイノウト帝国。

 魔族の王、通称魔皇帝のアスモデウス・フォン・ガイノウト皇帝が治める国で、魔族が人口の中心となっている。

 この国は過去の戦争の後、各国と和平が結ばれてからは各国の文化を参考に当時の魔王がたてた法律が多数存在する。

 またこの国には他の国と同じ学院が存在するが、その教育制度が初等学院、中等学院、高等学院の3段階の義務教育制となっている。

 そう聞くと、日本の教育制度にかなり似ている。

 唯一の違いは高等学院が義務教育に含まれている事だけだが。

 また、魔族の国と聞けば、荒々しい国だと思われがちだが、この国は他各国の中でも特に治安がいいと評判なのだ。

 更に魔皇帝というのも、魔族で最も強く偉大な者という意味な為、前世でのファンタジーものみたいな悪の魔王の様な人物でもなく、公明正大で差別意識もなく素晴らしい王としての印象が強いとの事だ。


 軍事国家、デスペラード帝国。

 現在は人族の王、アイザック・フォン・デスペラード皇帝が治め、8種族全てが暮らしている国だ。

 完全実力主義の国家で、この国の貴族は選民思想の貴族は少数で、一冒険者や一商人から出発して裸一貫から成りあがった貴族の方が多くが存在している。

 また、軍人の育成に力を入れており、各種族で構成された騎士団をそれぞれの国に派遣して、各国の治安維持や魔物の脅威から守っている。

 冒険者の質も最も高く、全体の平均ランクもSランクとなっており、各国の冒険者達はこの国を拠点にする事を最大の目標としている。


 最後に神聖国家、アルカディアス神聖国。

 現在は人族の、リーシャスロッテ・フォン・アルカディアス教皇が治める、アスタリスク唯一の宗教国家だ。

 デスペラード帝国と同様、8種族全てが暮らしている。

 主に枢機卿が貴族の役割を務め、全ての種族が存在し、教皇猊下に仕えている教会の重鎮も全ての種族が行っている。


 そして、この世界には大きく3つの大陸が存在し、最も大きいメビレウス大陸にこのアルビラ王国、ヴォルスガ王国、エリアル王国、ロマージュ共和国が、残りはほぼ同じ大きさで、ゼピロウス大陸にドラグニティ王国、オベリスク王国、ガイノウト帝国が、最後にグランバレス大陸にネプチューン王国、デスペラード帝国、アルカディアス神聖国が存在する。


「……以上がこの世界の国々の特徴や文化です。これらの他に、各国の領や各種族の街や村などが存在して国々が成り立ってます」


 今日の授業は今までの中でも特に、いい内容だった。

 この世界に転生して5年、ようやくこの世界を隅々まで知る事が出来たのだから。


「今日の授業はここまでにしましょう。明日は週に1度のお休みだけど、2人は何処か行きたい所とかある?」


 この質問に、今一番行きたい所が浮かんできた。


「お母さん、僕教会に行きたい」


「教会に?」


「うん、そこに行って神様に挨拶したい」


「分かったわ。じゃあ、明日お母さんが王都の教会に連れてってあげる。ラティちゃんはどうする?」


「ユーマくんが行くなら、あたしも行く!」


「分かったわ。明日の朝、3人で行きましょう」


「「はぁい」」


 こうして、僕の希望で明日教会に行く事が決まった。

「面白かった」、「続きが気になる」、「更新頑張ってください」と思った方は、ブックマークや評価、感想していただけると励みになります。

評価はどれくらい面白かったか分かりますし、1人1人の10ポイントの評価は大きいので、まだ未評価の方は是非お願いします。

ポイント評価は最新話の広告の下に評価欄があり、そこから評価できます。

感想は、確認し次第返信する方針で行きますので、良かった所、気になった所とかがありましたら、是非感想を送ってみてください。

お待ちしております。


次回予告

ユーマの希望で教会に来たユーマ、ラティ、サラ。

そこでユーマに起った事態は……。


次回、初めての教会


次回は6時に更新します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ