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第15話 お母さんの授業 通貨編

前回のあらすじ

戦闘訓練に続いて、今度はサラとエリーから魔法の訓練を受ける。

その際に、ユーマとラティは全ての属性が高い水準で扱えるという事が分かり、ユーマはその中でも雷の魔法に強い適性がある事が判明する。

 今日は訓練ではなく、家でのお母さんの授業の日だ。

 今日の内容は、通貨の種類と計算、各種族の種類と特徴、そして各国々の文化と特徴だ。


 まず最初は通貨の授業だ。


 冒険者として旅立つと、僕達は自分達で買い物をしたりする事になる。

 その際、しっかり計算が出来ないと、色々と苦労したり、痛い思いをする事になるから、今の内に計算能力を身に着けておこうという訳だ。


 お母さんがテーブルの上に、何かを置いて並べた。


「今ここに全ての種類の通貨があります。通貨は万国共通で、どの国でも使う事が出来ます」


 今テーブルには、7種類の硬貨が並んでいる。

 この世界のお金は、全て硬貨で、地球の様な紙幣は存在していない。

 硬貨の種類は右から鉄貨、銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、白金貨と一段階ずつ上になっていく。


 それぞれの硬貨の価値は日本円に換算すると、以下の通りになる。


 鉄貨=10円

 銅貨=100円

 大銅貨=1000円

 銀貨=1万円

 大銀貨=10万円

 金貨=100万円

 白金貨=1000万円

 


 そして各十進歩で、それぞれの硬貨は以下の様に纏まる。


 鉄貨10枚=銅貨1枚

 銅貨10枚=大銅貨1枚

 大銅貨10枚=銀貨1枚

 銀貨10枚=大銀貨1枚

 大銀貨10枚=金貨1枚

 金貨10枚=白金貨1枚


 冒険者は旅の途中や依頼などで討伐した魔物をギルドに持ち込み、その魔物の価値や依頼達成の報酬で通貨を得ている。

 また、魔物には貴重な部位が存在する事があり、その際にはさらに報酬の上乗せがある場合がある。


「2人にはこれらの通貨で、複数種類の通貨の総計や買い物などをした時に見立てた計算をして、計算術を覚えてもらいます」


 それから約1時間、僕らは通貨で計算を習った。

 内容は、お母さんが作った問題用紙に記された計算問題を解くという物だ。


 僕は前世では、算数や数学の成績はいい方だった。

 また、バイトやパン屋でレジをやっていた事もあり、通貨の瞬間的な計算には慣れている。


 結果、僕は約数十分でこの世界の通貨の計算をマスターしてしまった。


「ユーマくん、凄いわね。こんなに早く計算を出来てしまうなんて。やっぱりこの子は天才だわ」


 それは違いますお母さん。

 僕の場合は前世の記憶があるというズルがあるんです。

 そうと知らずに、僕が天才だと喜んでいるお母さんを見て僕の心は罪悪感に押し潰されてしまいそうです。


 この世界の神様、どうか罪深き私をお許しくださいませ。


 なんか転生して初めて、この世界の神様に懺悔した気がする。


 ふと部屋の隅を見やると、そこには必死に笑いを堪えて全身を震わしているアリアの姿があった。

 彼女の場合は僕の前世について知っているので、僕の心情を察しているのだろう。


「うぅぅぅぅぅ……」


 気持ちを入れ替えてラティの方を見ると、そこには1つ1つの計算に苦戦しながらも一生懸命問題を解いている彼女の姿があった。

 ラティはいつもの元気な様子ではなく、真剣な表情でゆっくりだが問題を解いていった。

 うん、やっぱり、この姿こそこのくらいの年で計算を覚える子供の姿なんだろうな。

 その姿を見ていると、つくづく前世の記憶持ちというチートな自分が嫌になりそう……。


 そんな複雑な気持ちの中、今日の計算の授業が終わった。

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次回予告

次に各種族について学ぶ2人。

そこで2人は各種族との間に起った歴史を知る。


次回、お母さんの授業 種族と歴史編


次回は0時に更新します。

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