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千秋は見た...!
俺たちが気づいたときはすでに時遅しであった。
玄関で千夏と瓜二つの美少女が俺たちの方を
見たまま硬直していた。
千夏は千秋の存在に気づき唇を離して、
「違うの!これは...」
と、言ったが、それに対し千秋は
「何が違うの?」
と、怒りの口調で聞いた。
それに対し千夏は答えることが出来なかった。
この空間に沈黙が続いたときに千秋は真っすぐ俺のところに着て、
「浩二君のバカ!」
と、泣きながらビンタした。
ビンタした後に千秋はすぐに部屋を出て行った。
俺は追いかけることにした。
千秋はどうやら自分の部屋のカギを探しているようだった。
しかし、見つかりそうにもなかったので、
俺は千夏に合鍵を貸してもらうように促すと
千秋は首を横に振った。
俺は、仕方がないのでもし今日見つからなかったら
俺の部屋にとまるか?と聞くと、
彼女は縦に首を振った。
俺は、千秋にうちに来るように言ったが、
しまったと思った。
なぜなら、今の俺の部屋は物が散乱して人が生活できるような状態では
なかったからだ。
仕方がないので、千秋にそのことを話すと、
「じゃあ、一緒に片付けよう!」
と、千秋は言ったのであった。