まさかの朝食
次の日、いきなり玄関のチャイムの音がしたので、それでいつもより
1時間早く起こされた。
誰がこんな朝っぱらからインターフォンを押すのかと思いながら
モニターを見ると、そこには千夏と千秋がいた。
モニターを確認すると俺は一目散に玄関へ急いだ。
玄関へ着きすぐにドアを開くと、ミニスカートをはいた
黒のニーハイソックスを履いた美女達が俺を待っていた。
俺は、人には言えないがニーソを履いた女性の姿を見ると興奮してしまう。
俺はその気持ちをなるべく出さないように応対しようと心に決めた。
ドアを開けた瞬間は両者とも沈黙していたが、
まず口を開けたのは千夏であった。
「浩二君、おはよう!
浩二君のために朝ご飯を作ったんだけど、食べていかない?」
と、言われて俺は一安心した。
なぜなら、俺は部屋の片づけが得意ではないので、
自分の部屋を女の子に見せたくなかったからである。
俺は、YESの返事をしすぐに左隣の千夏の部屋へ向かった。
千夏の部屋はとてもきれいに片付いており、俺の部屋とは大違いだなと
思った。
そう思いながら短い廊下を進むと、小さなテーブルと千夏のものと思われる
ベッドがあった。
テーブルの上には、お皿が3人分用意されていた。
すると、千夏が
「今から料理を作るから千秋と二人でおしゃべりしててね!」
と、言いキッチンへ向かった。
俺は小学生の時に千夏と千秋とよく遊んだ記憶があるが、
あまり千秋とは話した記憶がない。
なぜならば千秋は双子の姉である千夏とは異なり、
内向的であったからである。
しばらく沈黙が続いたが思い切って話しかけることにした。
「千秋と話すのは久しぶりだね!
俺は地元の公立中学に進んだけど、千秋たちは地元でも有名な
お嬢様学校に進学しちゃって連絡をすることがほぼ無くなっちゃったからね。」
というと、千秋は顔をなぜか赤面させ小さな声で
「うん」という返事をした。
そんなやり取りをしていると、千夏がキッチンから料理を運んできた。
今日の朝食は、王道を征く目玉焼きと、ソーセージ3本と、納豆とごはんと
味噌汁であった。
まず、俺は味噌汁を一口飲んだ。
すると、不意に実家の母の味を思い出しうるっとしたが、
男が泣くのを見せたくないため踏みとどまった。
他の品も調味料をうまく使っておいしく作ってあったので、
千夏に、
「千夏の作った料理とってもおいしかったよ!」
と、言うと千夏も赤面した。
食べ終わったので帰ろうとしたら、意外にも千秋が
「もう少し話をしよう!」
と、言い俺が帰るのを止めた。