序章
俺は人間の生から死までを取り扱う学科に入学したため、時折女子大生には刺激が多い内容の講義がある。その講義の名は「動物受精学」といい、
眼鏡をかけた中年の小太りの教授が担当している。
この教授は法は侵さないものの、女子大生に卑猥な質問をすることで有名である。
今日は二回目で、偶然かも知れないがその教授の目に入ったのが
京子であった。その教授は、
「人間が妊娠するにはどのようなプロセスがあるか?」という
質問をされた。
すると、京子は顔を赤く染め、彼女なりに知っている知識で答えていた。
俺はそんな京子の顔を見てやっぱりかわいいなと思った。
その講義が終わると昼食だったので、京子と雄二の三人で食堂で
「今日の講義はよく頑張ったね」といった雑談をしながら食堂名物の
南蛮定食を食べているときに、偶然青のワンピース姿の女子大生が通ったと
思ったらすぐに緑の色違いのワンピースを着た少女が横を通った。
俺はどこかで見たことがあるようなないような気がしたが、
すぐにまた談笑に戻った。
そうしてその日の午後の講義も受け終えて、
下宿しているアパートに戻って、玄関のドアを開けようとしたところ
急に誰かに話しかけられた。
俺はびっくりして後ろを振り返るとそこには...