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さようならの冬

知っていました


それが嘘だということを


知っていました


だけど笑って信じたフリをしました



あなたは笑って手を振り


人の群れに融けました


私も笑って手を振り


ポツンとそこに立っていました




暫くして 雪が降る頃


去年と同じように


あなたに年賀状を書きました



暫くして 町も動きだす頃


去年と同じように


色褪せた郵便受けの蓋が


カタカタと震えています


それが変に大きく聞こえるのは


何も入っていないからなのか


私のこころを代わりに奏でているからなのか




こころの隅で


信じることをやめられない自分が


一層冷たくなりました



見渡せば


泥に染まった雪が


隅に押し込められています



その瞬間


私のそれが


あの日のあなたのように融けました




さようなら


白い息で切り落としました


あなたへの一方的な気持ちを


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