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どうせなら異世界で最強目指します  作者: DAX
第四章【七大悪魔王】
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秘想と秘愛


かなり短いです。


二話同時なんで許して(笑)





 あの日、私は運命の人に出会った。



 この世界で最も強く、私が最も愛する人。


 初めて出会った日、私は彼に一目惚れした。身体中に電気が走った。


 初めての恋だった。


 魔族の国を安定させる為なら、この身の犠牲など厭わないつもりだった。元々、どんな人が召喚されても契約を持ち掛ける予定であったが、こうまで好みの男性とは思わなかった。



 契約を持ち掛けた時の事が悔やまれる。焦るあまりとんでもない顔をしていたと思う。後に彼は怖かったと言っていた。


 最悪だ……


 確かに彼は最初とても怯えていた。小動物みたいでキュンときた。彼は私より年下で第一印象はカッコいいと言うより可愛いだったかもしれない。



 けれど次第に彼は……いや、彼は直ぐにこちらの世界の戦闘に慣れ、その才能を開花させた。


 ドラゴンと対峙した時は心配で胸が張り裂けそうになった。勝てるわけがない…………だが彼は勝った。腕を斬り裂かれ体はボロボロになりながらも、彼はドラゴンに勝った。


 私は思った。彼と共に歩いていけば、きっと皆が幸せに暮らせる希望に満ちた未来が待っていると。



 同時に思った…………私は彼に相応しいのだろうか……



 彼が最初に私の事が欲しいと言ってくれた時の事はよく覚えている。とても嬉しくて恥ずかしくて胸が高鳴った。

 初めての夜も凄くドキドキした。一瞬、彼の子を……とも思ったが、神国が攻めてくるかもしれない時にそれは良くない。

 数ヶ月経つがその兆しはない……残念だ……



 1日1日が過ぎるごとに焦る……彼は強く、ただひたすらに強い……


 私は彼の隣で、共に歩めているのだろうか?


 ただ焦るばかりだ……


 少しでも役に立ちたくて、自分を鼓舞するように王の座に就いた。


 それでも彼は私に契約の条件を提示してこない……


 私は彼を愛している。彼も私を愛してくれている。


 だけど彼は条件を提示してこない……



 彼は強い……それが原因な気がする



 彼は私が、私達が必要だと言ってくれている。だけど実際にはそうだろうか?彼は1人で私達の為に戦ってくれている。事実、1人で敵と戦えている気がする。


 魔族の未来という重責をその肩に背負ってくれた…………私が提示した契約だが、私は彼の役に立ちたい!その為なら私は何でもする!何でもしてあげたい!



 だけど彼は何も言わない…………



 なら、少しでも強くなるしかない!



 神国が攻めてくる前に少しでも……だけど時間がない……どうすればいい?どうしたら彼の隣を歩けるのだろうか?



 彼の遥か後ろで見つめるだけの女なんて絶対に嫌だ!



 強くなりたい…………


 どうしたらいいかわからない……でも……一緒に進んでいきたい……彼の隣で…………




 愛するあの人と共に……




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