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どうせなら異世界で最強目指します  作者: DAX
第十一章【仮りそめの平和】
287/318

プリンガと技



 皆……本当にめんどくさい……


 色々考えるから、色々悩むんだ……


 だったら……


 戦う事と、パフェの事だけ考えてたらいい……


 そうすれば……


 何も悩むことなんてないんだ……



◇◇



 帝都を散策して……

 美味しいパフェの店を見つけて……

 それから……

 公園に行って……

 リリーメルが竜斗と勝負して……


 何故か私は竜斗と一緒に歩いてる……



「プリンガは良かったの?」

「何が?」


「いや、城に戻らなくて」

「めんどい……」


 いや……

 めんどいの使い方おかしかった……

 んん…………

 確かに別に何の用もない……

 でも帰る理由もない……

 てか、喋るのめんどい……



「いや、何か喋れよ」

「めんどい……」


 だから竜斗がこれから向かう先に、何となく付いてきただけ……

 竜斗は頭を掻きながら気不味そうにしている……

 仕方ない……

 こっちから話を振るか……



「前に……」

「え?」


「前にサラが言ってた……竜斗は全ての技に名前を付けてるって……」

「あぁ、まぁね」


「なんで?」

「なんでって…………カッコいいから?」


 聞いた私が馬鹿だった……



「無意味……竜斗強い……技に名前……必要ない……」

「いやでも、その方がカッコいいだろ?」


 本当に馬鹿なんだ……



「そんなんで技の威力上がらない……無駄の極み……」

「…………」


 ほら黙った。

 技に名前付けて威力が上がるスキルが有るならまだしも、そんなのない。

 竜斗だけじゃない……

 皆だって気づいてるのに……

 なんでそんな無駄な事をするのだろう……



「いや、上がるね」

「!?」


 驚いた……

 まさか断定してくるなんて……

 でも……

 どうせ気合いが入るからとか、そんな根性論を言うつもりだ……

 今までもそうだった……



「理由は?」

「人ってさ……」


「?」

「えっと……俺のいた世界の競技にさ、重たい物を投げたり持ち上げたりする競技があるんだけど……競技中に選手は大声で叫ぶんだ」


「ヒレンみたい……」

「……で、なんで叫ぶかっていうと、シャウト効果或いはシャウティング効果って言って、そうすることで脳から神経系なんかに指令を与える運動制御のリミッターを外して,筋肉の限界値まで力が発揮出来るようになるんだ」


 知らない言葉だ……

 それに……

 凄く意外だった……

 これまで色んな人達に聞いてきたけど、誰もまともな答えを返してくれなかった……

 それを……

 根性論第一人者代表みたいな竜斗が唯一しっかりとした理由を答えてくれた……



「だから、叫ぶのは決して間違いじゃないんだ」

「…………なら、なんでわざわざ技名を叫ぶの?」


「その方がカッコいいから」

「…………」


 やっぱ馬鹿だ……



「プリンガだってさ……アーとかヴーとか叫ぶくらいなら、可愛い技名とかのが良くない?」

「別に……」


 まぁそう言われたらそうかも……

 魔物みたいな呻き声をあげるくらいなら、技名のがまだいい。



「パフェアタック! とかにすれば?」


 ダサっ!

 そんなの絶対にヤダ!

 それ言うくらいなら、叫ばずに負ける方が断然マシ!



「ネーミングセンス、ランクE……」

「いや、今のはあくまで例えで……俺、プリンガの事パフェ好きしか知らないし」


「…………」

「まぁ試しにさ、技叫びながら攻撃してみなよ。多分少しスッキリするんじゃないかな」


「…………考えとく」

「ダークプリンガ! とかは?」


「死ぬほど嫌……てか人の名前を技にしないで……」

「確かに。でも響きは悪くないな」


 あ

 これ駄目だ……

 竜斗に任せたら死ぬほどダサい技名つけられる……

 かと言って、自分で技名考える様な痛い奴にもなりたくない……

 おまけに、人のつけた技名を叫ぶのって死ぬほど恥ずかしい……

 これ詰んでる……



「やっぱ止めと……」

「なんならアーシャにつけてもらったら?」


「!?」

「俺がこの世界に来てから聞いた中では、アーシャの技名が一番カッコ良かったな」


 アーシャ様か……

 確かに……


 【天ツ光ノ御劔】


 アーシャ様の唯一の技……

 うん……

 アーシャ様なら悪くないかも……



「後で相談してみる」

「即決かよ! くそぉ、俺のがカッコいいの付けられるのに……」


「なら真面目に考えてみて……そしたら竜斗のも候補に入れてあげる」

「取り敢えず……プリンガはどんな技を使うの?」



 少し照れくさかったけど、私の神器やら属性やらスキルやら教えてあげた。

 最近のだと、サラと戦った時に繰り出した攻撃やら状況を教えてあげた。

 竜斗はそこから技の名付けのヒントを得たいとの事。





「うう~ん…………決まった! 闇舞・操影陣! どう?」

「悪く、ないかも……」


 結構気に入った……かも。

 恐らくサラと戦った時にした技の名前だ。

 鎌を影で操って攻撃する技。

 ん、ピッタリかも。



「で、もう1つは……死極・伏魔! どう?」


 これは……聖剣・闇王を地面に突き刺した時の技かな?

 うん……嫌いじゃないかも……

 鬱屈とした響きは好き……



「なら……アーシャ様のより良かったらそれにする……」

「……もしかしてめんどくなった?」


 バレたか……

 でも少し気に入ったのは本当……



「因みに竜斗は……自分の技だとどれが一番好きなの……?」

「俺の?」


 私は頷いた。

 竜斗はガチで悩んでいた。



「あれも……いやでも……こっちも捨てがたいし……むむむ……難しいな……」

「…………馬鹿なの?」


 本気で悩むとか、やっぱり竜斗は馬鹿だ……

 でも……

 そんなことを真剣に悩める竜斗が少しだけ羨ましいかも……



「竜斗ってさ……」

「ん?」


「…………やっぱ、なんでもない」

「なんじゃそりゃ」




 暫く無言で歩き続けた。

 横を歩く竜斗を少しだけチラ見する。

 やっぱ、カッコいい……

 技名のセンスはどうかと思ったけど、顔だけはカッコいい……

 性格は少しだけヒレンに似てるのに、顔はヒレンと違って圧倒的だ……

 ヒレンは、いざという時は頼りになるけど……竜斗は、一緒にいると常に包み込まれそうなくらい安心できる……


 ああ、そうか……

 だから私はサラに敗けたのか……


 サラはこの安心感を知っていたから思い切り私達と戦えたのか……

 信じて、いたから……



「竜斗……」

「ん?」


「竜斗は……凄いね……」

「なんじゃそりゃ」


「ん、なんでもない……そう、思っただけ……」

「…………あっそ」


 素っ気ない素振りをして照れ隠しするところはヒレンに似てる……



「竜斗……私と付き合う?」

「ぶっ!? は? 何言ってんの!?」


 ふふ、やっぱヒレンと似てる……



「嘘……私、好きな人いるし……」

「…………浮気は感心しないな」


 ふふ、返しはヒレンより少しマシかも……

 ヒレンだったら、ここから更に慌てふためく……



「好きな人って……炎王、か?」


 ありゃ、やっぱバレてたか……

 まぁ私的にはかなりアピールしてるつもりだからバレても不思議じゃない……

 やっぱ気づかないのはヒレンだけか……

 まぁそこをからかうのが面白いんだけど……



「さあ……どうかな……」


 私は小さく微笑みながら、少しだけ竜斗の前を歩いた。

 平静は装ってるけど、やっぱ今の表情を見られるのは恥ずかしい。

 だって……


 きっと私の顔は恥ずかしくて真っ赤になってる筈だから……




◆◆◆



後日談①


「【闇炎・ラブラブアタック】……は?」

「殺すよ」


 本当に竜斗を殺そうかと思った……



◆◆◆



後日談②


「【パフェアタック】……なんてどうです?」

「アーシャ様……」


 アーシャ様が竜斗と同じネーミングセンスだとは思わなかった……



◆◆◆



後日談③


「でしたら……【闇ノ調ノ黒雪】、なんてどうです?」

「却下……」


 アーシャ様側近のナーガに相談したら、意味不明の技名が出てきた。



◆◆◆



後日談④


「なんだ、プリンガも遂に技に名前つける気になったか!!」

「ヒレン……うるさい……」


「【一刀・黒死】……なんてどうだ?」

「…………」


 悪く、ない……

 でもヒレンに付けられるのは何か癪……


「ヒレン……もう……口聞かない……」

「ええっ!? 結構自信あったんだけどな……」






【竜斗の技】


※上段…上段の構え

※中段…中段の構え

※下段…下段の構え

※八双…八双の構え

※陽金…脇構え(陽金は造語です)

※抜刀…居合の構え

※無構…無構え(この小説では、奥義or地面に突き刺す等、上記以外)

※示現…蜻蛉の構え(八双に近い構え)





【炎属性】


【上段】迦楼羅(かるら)

【中段】火紅天(こくてん)

【下段】虚爐那(ころな)

【八双】白爆発(ふれあ)

【陽金】太陽光(そーらー)

【抜刀】魔愚魔(まぐま)



【水属性】


【上段】水蓮華(すいれんか)

【中段】水無月(みなづき)

【下段】間欠泉(かんけつせん)

【八双】水暴走(みずぼうそう)

【陽金】雨邪鬼(あまのじゃく)

【抜刀】五月雨(さみだれ)



【風属性】


【上段】華美風(かみかぜ)

【中段】孤鳥嵐(こちょうらん)

【下段】鳳仙花(ほうせんか)

【八双】暴風殺(ぼうふうせつ)

【陽金】風見鶏(かざみどり)

【抜刀】嵐斬龍(らんきりゅう)



【雷属性】


【上段】神乃雷(とーる)

【中段】雷怒死(かみなりおこし)

【下段】舞羅守飛(ぶらすと)

【八双】飛雷震(ひらいしん)

【陽金】十六夜(いざよい)

【抜刀】武御雷(たけみかづち)



【地属性】


【上段】土髪天(どはつてん)

【中段】土御門(つちみかど)

【下段】地達磨(ちだるま)

【八双】重地架(じゅうじか)

【陽金】土蜘蛛(つちぐも)

【抜刀】地飛沫(ちしぶき)



◆◆



【嵐属性】風+雷


【陽金】ガストネード

【抜刀】ハリケーン



【鋼属性】炎+地


【上段】ダイヤモンド

【陽金】ウルツァイト

【抜刀】ロンズデーライト



【煙属性】炎+水


【陽金】伏龍煙(ふくりゅうえん)



【爆属性】炎+雷


【上段】バンカーバスター

【中段】クラスター

【陽金】サーモバリック

【抜刀】デイジーカッター



【磁属性】雷+地


【上段】イプシロン

【下段】ガンマ



【氷属性】水+風


【抜刀】ブリザード



【灼属性】炎+風


【抜刀】セルシウス



【砂属性】風+地



【沼属性】水+地


【無構】底無沼(そこなしぬま)



【震属性】水+雷



◆◆◆



【漏属性】炎+水+風(魔力が抜けていく)

【暗属性】炎+水+地(魔眼つかえない)

【痺属性】炎+水+雷(痺れますよ)

【睡属性】炎+風+地(眠くな~る)

【乱属性】炎+風+雷(混乱します)

【衰属性】炎+地+雷(力がおちます)

【石属性】水+風+地(〇トーンワールド的な)

【毒属性】水+風+雷(体力低下します)

【鈍属性】水+地+雷(〇ロノロビーム的な)

【黙属性】風+地+雷(一定時間、スキルが使えない)


【毒・陽金】トリカブト

【毒・八双】ベノム

【鈍・八双】アマノイワト



◆◆◆◆



【樹界属性】炎+水+風+地

【深海属性】炎+水+風+雷

【月影属性】炎+水+地+雷

【陽光属性】炎+風+地+雷

【天空属性】水+風+地+雷


【樹海・無構】生命ノ樹(セフィロトツリー)

【月影・抜刀】月光鏡閃(ムーンライト)

※【天空・示現】天空烈光(ウラノス)



◆◆◆◆◆



奥義

【次元属性】


【極みの位 終】

【極みの位 天終】

【極みの位 〇〇・終】

【極みの位 〇〇・天終】


※〇〇には属性が入ります。



◇◆◇◆


いや~こうして見ると結構な数でしたね……

ここまで技?の多い主人公はそういないのでは?

後書きにではなく、1話として書こうかとも思ったのですが……個人的にはあまり設定を今の段階で話にはしたくなくて……やはり後書きで書かせて頂きました。

この作品が終わったら、その時には各キャラのステータス等をまとめて載せます。


まぁ作者が言える事は……もし自分がこの作品の主人公だったら、絶対にこんな覚えきれない技名にはしなかった!!

統一性もないし、絶対に無理!!

よくて、四属性か奥義くらいですね!!


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