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どうせなら異世界で最強目指します  作者: DAX
第七章【ギルド】
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ゼータと薔薇物語②



 今、私はスレイヤ神国にある迷宮に1人で来ている。


 迷宮は地下を進んでいくタイプ。

 正直、じめじめしていて余り好きではないわ。


 ランクはA。

 このランクを1人で攻略するのは、いくらSランクの私でも正直キツい。



 でも今の私は1()ではない!



「そっちに行ったわ、アメちゃん!」

 私は仲間に向かって叫ぶ。


 迷宮内の少し広い場所にて今私は大切な仲間と共に戦ってる。

 対する魔物は、【スライム種】が1匹。



「サファちゃんは反対からよ!」

 もう1匹の仲間にも挟み込むように指示する。



 Cランクの魔物、【ストーンスライム】。

 岩みたいな質感で、スライムの長所スキル【軟体】が無い、何の為に存在しているのか分からないスライム。



 対する私の仲間は、


【パープルスライム】のアメジストちゃん。

【ノーマルスライム】のサファイアちゃん。

【レッドスライム】のルビーちゃん。

【イエロースライム】のシトリンちゃん。

【ホワイトスライム】のセレナイトちゃん。


 Eランクのスライム種が5匹。



 Eランクと侮るなかれ。

 これが中々強い。

 私のスキル【服従】により、意思疎通が可能となった。

 それによると彼女達の先天スキル【溶解】は、相手を殺すために溶かすのと、捕食するのとは違う事が解った。

 食べると襲うが同じではないの。


 正確には溶解し、殺してから、捕食するってのが順番だったけど凄く非効率。


 なんて勿体無かったのかしら!

 私は指示した。

 敵を溶かしながら喰らいなさいと!


 そして私の華麗な指示の下、美しいフォーメーションで敵を囲い、一気に溶解・捕食する。

 完璧だわ!


 今も目の前のストーンスライムは一瞬にしてグロ……見るも無惨な姿へとなっている。



「ふっふっふっ……美しいわ……」

 私は悦に浸る。


 後は【グリーンスライム】と【ブラウンスライム】の2匹。


 名前はもう決めているの……

 エメラルドちゃんとトルマリンちゃんよ。

 ここまできたらなんとしても全種コンプしたいわ!



「ん? また敵?」

 スライムちゃん達が魔物の気配を教えてくれる。


 この子達って本当に凄いわ!

 【溶解】と【軟体】それに【属性耐性】だけかと思ったけど……今はそれ以上のスキルを覚えているんじゃないかしら?

 1度、アルカディア国に帰って【魔眼】所持者に視て貰わないと。

 


「……と、敵は………………来たっ!?」



 まさかの【グリーンスライム】と【ブラウンスライム】。



「私ってばツイてるわ!! 行くわよ皆!! あの2匹も貴女達の仲間になるのだから、なるべく手加減してあげるのよ!!」

 私は鞭の神器を発動させた。


 スライムちゃん達からも了解の合図が送られる。

 いえ……そんなのはないのだけれど、私には分かるの。

 何故って?



 私が美しいからよ!!

 




 暫くして私のパーティーはカラフルで美しいスライムちゃん達で彩られた。

 ついに7匹コンプリートしたわ。



「なんて完璧なのかしら……竜斗ちゃんにも見せてあげたいわ!」


 なんて高笑いしていたら、スライムちゃん達の様子がおかしくなった。

 普段からぷるぷると震えているけど、今回の震え方は何かおかしい。



「あ、貴女達……ど、どうしたの?」

 反応がない。

 一体どうしたって言うの!?


 すると7匹のスライムちゃん達は眩い光に包まれた。



「きゃっ!? スライムちゃん!?」

 私は光を遮ろうとした。

 なんて美しく強い光を放つのかしら!


 って、違う!

 眩しすぎて目を開けていられない!





「…………っ!?」

 光が収まると私はゆっくりと目を開いた。



「こ、これは……う、嘘でしょ…………ま、まさか……あ、あの伝説の……」


 私の体はワナワナと震えた。

 今見ているものが信じられない……




 今、私の目の前にはカラフルな7匹のスライムはいなくなり……代わりに、どこまでも透き通るような……宝石の頂点に君臨するかの如く、1匹のスライムが体をぷるぷると動かしていた。



「レインボースライムっ!!」



 な、なんてこと…………伝説級の魔物をこの目で見ることになるなんて……


 その昔、英雄トウマがどうのこうの……



「い、いえ……それよりも……な、なんて美しいのかしら……」



 レインボースライムの体は、休むことなくその体を、様々な色へと変化させ続けている。




「きた……」


「きたわ……」


「きたわ、これ……」




「私の時代きたーーーーっ!!」




 私の声は迷宮内に響き渡りそうな勢いだった。




【レインボースライム】

種族

【稀少スライム種】

ランク

【A】

属性

【炎水風雷地光闇】

先天スキル

【軟体】【溶解】【全属性耐性】

後天スキル

【合体】【分裂】

弱点

【状態異常】


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