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どうせなら異世界で最強目指します  作者: DAX
第五章【神国】
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蟲機と炎雷①



「てめぇらは手を出すなよ」

 炎王ヒレンは周りにいる騎士達に指示を飛ばした。


「し、しかし……相手はたったの2匹、ヒレン様が直接手を下さなくとも……」

 近くにいた騎士の1人が反対する。


「観察眼を持ってる奴はいるか!」

 突如ヒレンは叫んだ。


「はっ……私が持ってます」

 別の騎士が名乗り出てきた。


「あいつらのランクは?」

 ヒレンは、スキル観察眼を持つ騎士にバアルとアトラスを視るように促した。


「…………お、恐れながら……2匹ともランクが……え、Sあります……」

 騎士は戸惑いを隠せず、不安げに答えた。


「バカな!?」

「魔族がSだと!?」

「何かの間違いだ!!」

 多くの騎士からそんな言葉が飛び交った。



「落ち着け!」

 騎士達が動揺していると雷王ライガがそれを一喝した。


「ラ、ライガ様……!?」

「何を狼狽えている、報告通りだ。それに観察眼で視なくとも、奴らが強いのは纏う魔力で察しがつく」


「し、しかし……」

「お前達には少々荷が重い相手だ」

 ライガは騎士の言葉を遮った。


「「……………………」」

 多くの騎士達が歯軋りしながら、それ以上は何も言えなかった。


「お前達は命令通りアルカ大森林を進め。そこに我々本来の目的がある。奇襲は許したものの、恐らく魔族の精鋭は全てここに集まってきているとみて間違いない。お前達は森を進み、残った魔族を全て捕らえよ!」

 魔族におくれを取る悔しがる騎士達を慰めるようにライガが指示を飛ばす。


「「はっ!!」」

 騎士達は目を輝かせ、一斉に森の方を見据えた。



「へぇ~いいのかい?」

 そんな会話を聞いたバアルが笑みをこぼしながら答えた。


「どういう意味だ?」

 ライガは怪訝そうに聞き返した。


「アルカ大森林には僕達、魔族の希望がいる。僕達如きに後れを取る程度の強さだと森に入った瞬間に死ぬよ」

「…………出まかせを……」


「そう思うなら止めはしない。僕達の使命は七極聖の相手だから、好きに進軍するといい」

「バアル……それなら最初から無視しておけば……」

 アトラスはバアルの発言に呆れていた。


「まぁね。でも僕達がこいつらを少しでも引き留めれば、皆の負担は減るし」

「…………まぁそうだな」



 騎士達は若干戸惑っていた。



「ちっ、お前ら魔族の言葉を真に受けんな!どうせ出まかせだ!進め!!」

 ヒレンが騎士達に檄を飛ばすと、騎士達は各々神器を掲げながら、アルカ大森林に向かって駆け出した。



 騎士達はある存在をすっかり忘れていた。

 騎士達は森に踏み込むとたちまち斬り刻まれ、その場で息絶えた。



「なっ!?」

「バカな!?」

 ヒレンとライガは驚きを隠せずにいた。突如目の前で騎士達が斬り刻まれたのだから無理はない。


「だから言ったろ?僕達には希望が……この世界で最強の剣が僕達を護ってくれている。だから僕達は遠慮なく森から出て君達七極聖と闘えるんだ」

 バアルは自信満々に答えた。



「…………アマハラリュウトか?」

 ライガは呟いた。


「知っていたのか!?」

「まぁな、恐ろしく強い剣士が魔族を味方している……程度の情報だがな。最初の一撃もそいつの仕業か……」


「……ふむ、なら話は早い。ここで我らに阻まれるか、森で斬られるか好きな方を選べ」

 アトラスは一瞬戸惑ったものの、すぐに冷静さを保った?




「…………上等だ。その言葉後悔させてやろう」

 ライガは大太刀の神器【聖剣・雷王】を強く握り締め直し、剣先を地面に着けて構えた。


雷銃・麒麟(キリングブラスト)!」

 アトラスは即座に銃の神器【麒麟】の銃口をライガに向けると、雷弾をぶっ放した。


「雷昇の太刀!」

 ライガは大太刀を振り上げ、雷弾を真っ二つにした。

 

「やるな、その大きさの神器を軽々と振るうとは」

「貴様こそ珍しい神器を使う」



「ならこれならどうだ!」

 アトラスはライガ目掛けて、人一人分程の高さで跳躍し間合いを詰めると一気に神器を振り降ろした。

雷刃・麒麟(キリングブレイド)!」


 神器【麒麟】の形状は珍しく銃口の下の部分には刃が付いてあった。アトラスは腕輪の神器【青龍】を発動させ、その能力【付加】で刃の部分に雷を付加させた。


「雷降の太刀!」

 すかさずライガも大太刀の神器を振り降ろした。


 両者の刃が交わると、その衝撃でお互いに後方に吹き飛ばされ、両者共、刃を地面に突き立て、必死に堪えた。



「……やるな、魔族とは言えSランクへと至っただけの事はある」

「貴公もだ。我の技がこうも容易く防がれるとは……」


 ライガとアトラスは少し神器を交えただけで、強者としてお互いを認めあった。



「舞球炎!!」

 ライガ目掛けて炎の球体が1つ放たれた。


「ちっ……おらぁああ!!」

 ヒレンはライガを庇うように炎球の前に立ちはだかり、炎球目掛けて大剣を横薙ぎに振り抜いた。


「男の戦いに横槍入れるとか無粋な野郎だ」

 ヒレンは空を見上げた。


 バアルはいつの間にかスキル【飛翔】を使い空に浮いていた。

「戦いに美学を求めるタイプか……見た目と違って……」


「あぁん、殺すぞ!糞魔族が!!」

 ヒレンは大剣の神器【聖剣・炎王】を振りかぶると、そのまま刃を地面に叩きつけた。


「大噴火!!」

 轟音と共に裂けた地面から巨大な火柱が現れバアルを襲った。



「!? 守護炎!」

 バアルは咄嗟に腕輪の神器【守護炎】を発動させた。

 それは炎で出来た多角体の結界であった。


「…………つぅ……」

 大した傷はなかったが、それでもバアルの服が少し燃えた感じであった。


「…………てめぇも炎属性か……」

 ヒレンはバアルの扱う神器を見てそう判断した。


「……最悪だね……君みたいなのと同じ属性なんて……」

「上等だ、叩き斬ってやる」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



【バアル・ゼブル10世】(25)


種族

【蟲人族】

クラス

【蝿の王】 潜在【気高き館の主】

ランク

【S】 潜在【SS】

先天スキル

【属性<爆炎>】【飛翔】【状態異常無効】【寄生】

後天スキル

【魔皇】【ーー】

特殊スキル

【千里眼】

神器

極烙炎(ごくらくえん)】<杖/炎/形状変化/S>

舞球炎(まきゅうえん)】<腕輪/炎/巨大化/A>

守護炎(しゅごえん)】<腕輪/炎/守護/A>

圏状円(けんじょうえん)】<首輪/無/状態異常/A>

【??】

【??】

【ーー】



【アトラス・ベルフェゴール】(40)


種族

【機人族】

クラス

【機械王】 潜在【機王<銀>】

ランク

【S】 潜在【SS】

先天スキル

【属性<轟雷>】【射撃】【必中】【機体】

後天スキル

【暴走】【銀線】【ーー】

神器

【麒麟】<銃/雷/弾丸/S>

【青龍】<籠手/雷/付加/A>

【白虎】<具足/雷/噴射/A>

【朱雀】<胸当/雷/守護/A>

【玄武】<盾/雷/守護/A>

【貘】<袋/次元/収納/D>

【ーー】




【ヒレン・シュティンガー】


種族

【人間】

クラス

【七極聖・炎王】

ランク

【S】

先天スキル

【属性<炎>】【耐性<炎>】【剣才】

後天スキル

【身体強化】【半減<水>】【暴走】

神器

【聖剣・炎王】<大剣/炎/放火/S>

【聖盾・炎王】<盾/炎/守護/S>

【聖鎧・炎王】<鎧/炎/守護/A>

【炎王隊】<腕輪/次元/転移/A>

【??】

【??】



【ライガ・ヴァーミリオン】


種族

【人間】

クラス

【七極聖・雷王】

ランク

【S】

先天スキル

【属性<雷>】【耐性<雷>】【剣才】

後天スキル

【敏捷上昇】【半減<地>】【統率力】

神器

【聖剣・雷王】<大太刀/雷/放電/S>

【聖盾・雷王】<盾/雷/守護/S>

【聖鎧・雷王】<鎧/雷/守護/A>

【雷王隊】<腕輪/次元/転移/A>

【??】

【??】





 久しぶりにステータス書きました。

 ついでにレインバルトのステータスにスキルが7つあったので1つ消しました。

 読み返すと……ステータス関係でまぁ色々とおかしなところが多々……直すの若干めんどくさいですね…………直しますけど……



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