いざ、推して参る。
おはようございます。こんにちは。そしてこんばんは。
作者の代弁者の紫乃宮綺羅々でぇ~す。元気だった?
さて、執筆が遅い間宮冬弥ですがもう第二話の投稿でっす!
一話が短くなってるから早く投稿できるのかな?
そんな間宮冬弥ですが先日、とてもうれしい発表があったんだって。それはね。シュ○インズ○ートの新作ゲーム制作アンドアニメ化決定の発表!
「『彼女』を救えなかった執念オカリンの物語。すごく楽しみ」と嬉しそうに言ってたな~
おっ、話がそれちゃったけど、第二話もよろしくね。
では、第二話をお楽しみください。それでは!
◆
「さて、と」
新妻沼でJP線に乗り換えて西船橋で下車。そして徒歩で学校まで向かう。その途中でクラスメイトとばったり会って少し話して、校門まで約1.5キロメートルのところでわたしは立ち止まる。
「今日もポイント獲得っと」
カード型学生証端末の角をなぞり、端末を起動させてクリアパネルを中空へと投影。そしてパネルに映し出される様々なアイコンからポイント獲得のアイコンをタッチ。
「獲得ジャンルはシューティングっと」
パネルには『バトル』『シューティング』のジャンル選択画面。バトルはその名の通り対人戦。選択するとパネルに対戦相手募集中とでて、相手が見つかればフィールドを選択してそのまま対戦。勝てば相手の全ポイントがそのまま獲得ポイントになる。
負ければゼロポイントになり、勝てば相手の全ポイントがゲットできる……まぁ、対戦相手が大量にポイントを持っていればの話だけどね。ちなみにバトルは最低50ポイントなければ選択できない。負けた相手がゼロポイントだと勝った方のバトルが意味のないものになってしまうから、その対策。
ちなみにこの『登校・下校ポイントフィールド』が発生するのは一日二回。学校が定めた登校・下校時間だけだ。それ以外の時間ではポイント獲得に挑戦はできない。
で、わたしの選んだシューティング。これは至極簡単に言えば『風船割りゲーム』みたいなもの。ふわふわ浮いている丸い球体の目標を割ってポイントを獲得を目指す。
「難易度はノーマルで……」
次に難易度選択。パネルには『イージー』『ノーマル』『ハード』『エキスパート』の四つの難易度選択が映し出されて、わたしは迷わずに『ノーマル』を選択。この難易度によって獲得できるポイントに差が出てくる。もちろん一番難しい『エキスパート』の方が大量にポイントが獲得できるけどその分クリアがかなり難しい。そして獲得に失敗するとポイントはなし。ゼロポイント。
「フィールドは……そのままっと」
次にフィールド選択画面。画面には草原、廃墟、森、海岸と言った、ポイント獲得フィールドが選択できるけど……わたしはそのままを選択。
そのままってのは、今この場所がそのままポイント獲得フィールドになること。つまり今私が居る学校までの通学路が『シューティング』フィールドになると言うことだ。
「ウェポン選択は……いつもどおりに『刀』でっと」
最後にウェポン選択。オプションとして納刀する『鞘』も一緒に選ぶ。
ウェポンには槍とか剣、弓とかボウガンや斧。それに銃やマシンガンなんてものもある。もちろんウェポンなんて使わずに『素手』でも挑戦できる。
でもわたしは『刀』。剣ではなく緩い曲線を描いている『刀』を選ぶ。というか……わたしは『刀』しか使えない。小さいときから武士道をやってきたから他のウェポンなんて使えないんだから。
そしてカバンのファスナーを開けて地面に下ろし、中から『空想具現武装端末』ていうテニスラケットのグリップ部分を切り離したような小型端末を取り出す。
この端末は昔あったウ……なんとかって言うゲーム機の無線コントローラーを模して作られているらしい。そしてクリアパネルには『AとBボタンを同時押してウェポンを起動してください』と表示。
わたしは画面の指示通りに十字型方向キーの下にある丸いAボタンとその真後ろにあるトリガータイプのBボタンを同時に押す。『いつもの動作』だ。
「これでよし」
クリアパネルの決定を右手でタッチ。そして、画面には『空間座標を転移します。しばらくお待ちください』と表示。
「いつ見ても不思議だな……ホントにどういうシステムなんだろ? この空間転移システムって?」
わたしがこの陽奈森高校に入学して初めて知った『空間転移システム』これは『現在地の座標をわたしだけずらして』ひとのいない空間へと『空間ごと移動する』システム。これでさっき言った、森とか海のフィールドにも移動できるんだけど……不思議なシステムだ。
でもこのシステムによって陽奈森高校の『登校ポイントシステム』が支えられていると言っても過言じゃないって先生が言ってたけど……う〜ん、やっぱり不思議だ。
『空間転移完了しました。準備がよろしければ『スタート』をタップしてください。シューティングが開始されます』とクリアパネルに表示。
「よし、いくぞ」
空間が移動してひとの姿が消える。そしてわたしの持つ空想具現武装端末は光の粒になり流動的に動き、そして徐々に形を成していく。そしてわたしが選択した『鞘と刀』へと変化していた。
「と、その前に」
下ろしたカバンにぶら下がっている手のひらサイズの『ホウキ』のキーホルダーをはずして手に取る。
「よっ、と!」
そして大きくキーホルダーを空へと放り投げた。
空に放られた手のひらサイズの『ホウキ』キーホルダーは淡い光を放ち大きくなり形を変えて、ブラシの部分がフワフワの『竹ホウキ』へと姿を変えた。
「今日もふわふわだね」
ゆっくりと降りてきたスターブルームのブラシ部分をさする。このふわふわ感がたまんないんだよね。
「これでよし。よろしくね」
置いておいたカバンをスターブルームにひっかけて邪魔にならないように空へと舞わす。
この『スターブルーム』はシューティングやバトルの時に荷物が邪魔にならないように、販売されている荷物運搬用の『ドロイド』なんだけど……ポイントが獲得できるフィールドでしか使えない。また、陽奈森高校の生徒や教員だけしか使えない。つまり日常ではまったく使えない。日常で使えれば便利なんだけどなぁ……
それと、この『ドロイド』には色々な形状があって値段が高いのになると『ひとが乗って空を飛べる』らしい。まぁ、そんな高いのは買えないけど……ちなみにわたしが買ったこの『スターブルーム』はひとが乗ることはできない出来たとしても数秒ほど。まぁ、一番安いものだからね。
「カバンはよし、これで」
そしてスリープ状態のカード端末を再起動させる。
「今度こそ、いくぞ!」
勢いよくクリアパネルのスタートをタップした。
◆
「はぁ!」
球体を鞘で割る。ノーマルだから動いていない球体が多い。動いている球体もあるけど動きは遅い。狙いは簡単に付けられる。
「やぁ!」
上空にある球体も跳躍して鞘で叩き割る。
「うん! 順調。おっと……残り二分か」
順調に球体を割り通学路を進む。順調にいってるけど、ずっとこのフィールドの留まってはいられない。なぜなら制限時間五分という制限があるのだ。これは難易度によっての変化はなく一律五分と決められている。もちろんバトルも同じだ。そして五分過ぎると強制的にポイント獲得シューティングは終了してしまう。
ピピッ……
「ん?」
何も操作していないのにいきなりクリアパネルが突然開く。
「ん、えっ? ……はぁ?!」
パネルには『乱入者あり。強制対戦バトルに入ります。対戦開始まで残り10秒』
「えっ! 何これ?! 乱入者!? 強制対戦バトルってなに!」
わたしは意味もわからず立ち止まり、じっとパネルを見る。その間にもカウントダウンは止まらない。刻一刻とタイムが減っていく。
「な、なに……イヤな予感しかしないんですけど……」
そしてタイムはゼロを表示。
『座標軸固定。対戦相手があなたのフィールドに侵入直後に対戦スタートします』
パネルは一文とともに霧散して消えた。
そして……
「姫乃木紫苑!」
「えっ!? 志々倉先輩!?」
空間を派手に切り裂き、長い黒髪をなびかせ飛び込んできたのは同じ陽奈森高校二年生でしつこくわたしを武士道部へと勧誘している『志々倉真乃』先輩だった。
そして右手には私と同じ『刀』を握っている。
「今日こそ武士道部に入部してもらいます!」
「ちょっ、とぉ!」
志々倉先輩の振り下ろしの一撃を後方にジャンプしてなんとかかわした。
「な、なんで先輩がここにいるんですかぁ!?」
「クリアパネルに警告がでていたでしょう!」
「警告っ!? あっ! あれかぁ!」
なんか出てたな、乱入者ありとか強制対戦とか出てたな!
「姫乃木紫苑さん! 今から私と戦いなさい! そして私が勝ったら武士道部に入部してもらいます!」
「ちょっ! そんな勝手に!」
「イヤですか? イヤなら私に勝つことです。『抜刀』したあなたなら私に勝つなど、赤子の手をひねるくらいに容易でしょう」
「抜刀……」
鞘に納められたままの刀をじっと見る。
「抜かないのですね。なるほど。本当にあなたはあの大会以降『抜刀』しなくなったのですね。でも、納刀『だけ』のあなたでも私は欲しい。だから……私は絶対に勝つ! あなたに!」
先輩が刀を正眼に構える。
「いざ尋常に……勝負!」
「勝手に乱入しておいて尋常はないでしょう!」
わたしの言葉に耳を貸さずに先輩が駆けた。
第二話・完
こんばんは。間宮冬弥です。まずはこのような稚拙な小説ですが最後まで読んで頂きありがとうございました。
第三話ですが、まもなく書き終わるので早い段階でアップできると思います。
期待せずに待っていただけるとありがたです。
では、短いですがこれで失礼します。