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崖っぷちの魔法使い  作者: 地雷ブルー
1/46

召喚

暗闇の中に一筋の光が灯る。


光は空間を縦横無尽に駆け巡り、その強さを増していく。


やがてその光は一定の法則によって動きだし、複雑な紋様を描いていく。


(よし……いいぞ……)


光は1つの陣として完成し、さらに分裂を始める。


1つから2つ、2つから4つ、4つから8つ……。


どんどんと増殖する光の陣はそれぞれが円を描くように廻り始め、やがて中の空間が見えなくなるほどの密度にまでなる。


(よし……よし……!)


陣の回転がは止まらず、その中心からひりつくような圧力が放たれ始める。


そして光の陣の回転が最高潮に達したとき、目の眩むような閃光とともに、陣が内側から吹き飛んだ。


(よし!成功だ!)


閃光が徐々におさまり、視界が晴れた空間に、今までいなかったものが出現していた。


「え……」


しかし、その姿を見て召喚者の少年――――ラグは言葉を失っていた。


「そ、そんな……まさか……」


ラグがガックリと膝をつく。


視線は召喚したものに注がれているが、その目は絶望に染まっていた。


「なんで……なんで、こんな……」


少年が召喚したもの。


それは身動ぎひとつせず屹立していた。


「なにもかも……なにもかもつぎ込んだのに……」


真っ白な身体は傷ひとつなく。


それを見つめながらラグはただただ嘆く。


「スケルトン……だなんて……」


スケルトン。


言わずと知れた、骨のみがその体を構成する魔物の名。


そして、死霊系における最弱の魔物の名である。

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