第一話 いきなり?
俺の名は安田真平。現在高二で何の特徴もない、ただの高校生だ。俺は高校の授業が終わったので、家に帰ろうと校門を通りかかった。
「兄貴ーーーー!!!!」
こいつはおれの弟、幸平だ。こいつはまだ高一。
「あっ、お兄さん、こんにちは!!」
今、声をかけたのは東あやめちゃんだ。この子も現在高一。でもって幸平の彼女でもある。
「おう。」
まあいつも、こうやって三人で家に帰る。俺は自分自身で浮いているような気もするんだが、ラブラブなお二人には関係ないらしい。
「兄貴ーー、今日の夕食なんだ?」
「さあな、今考えているところだ。」
ん?なぜ俺たちがこんな話をしているかって?理由はおれたちに親がいないからだ。俺らがまだ子供の時、交通事故で亡くなった。最初はどうしようもないほど泣いた。だけど、俺たちは二人で生きていこうと誓ったんだ。
「ていうかそんな話するよりお前はあやめちゃんと話せよ。」
「いや、お兄さんも一緒にお話ししましょうよ!意外と楽しいですよ!」
「そうだぜ!兄貴!」
ついでに俺はあまりしゃべらないほう。こういうにぎやかなのはあまり好きじゃない。こんなことしてる間にいつの間にか俺たちの家についた。
「今日はあやめが泊まるからよろしく!」
「よろしくお願いします!!」
「え?聞いてねえぞ。」
こういうことはよくあること。そして急きょ、夕食のメニューを考え直すのもざらにあることだった。
「あやめちゃんは何が食べたい?」
「俺、すき焼き!!!」
「お前には聞いてねえよ。それに肉は高いから駄目だ。」
「兄貴、ケチ。」
「うるさい。」
「何でもいいですよ。好きなのを作ってください。」
この答えが一番嫌なんだがな……しょうがねえ、カレーでも作るか。
「じゃあ、しばらくしてからカレーでも作るか。」
「はい。ありがとうございます。」
「またカレー?」
「いやなら食わなくてもいいぞ。」
こういうと幸平の文句が止まる。うん。これは楽でありがたい。
「あ、すごくおいしいですね。」
「そうか?」
夕食の時間になったのでとりあえず、カレーを食べる。料理は毎日俺が作っている。幸平に任せると必ず、料理が焦げる。
「俺はいつも食ってるから慣れた。」
「そうか。次からお前のカレーに唐辛子(×100)でも入れてやろうか?」
「すまん。兄貴。それだけはやめてくれ。」
そして夕食の時間が終わる。
「ふう、疲れたなぁ。」
ここはおれの部屋。当然、俺一人しかいない。幸平とあやめちゃんは幸平の部屋に……
バタンッ!!
「あ~にき~!!遊びに来たぜ~!!」
「トランプ一緒にやりません?」
いなかった。まさか俺の部屋に来るとは。さすがに予想外だ。
「え?二人でやんねえの?」
「二人じゃつまんねぇんだよ。」
「それに、お兄さんを一人ぼっちにさせるのもかわいそうですしね。」
「ああ、わかった。」
俺がベッドから立ち上がったその瞬間だった。俺と幸平の目の前に大きな穴が出現した。
「っ!!兄貴!!なんだこれ!?」
「俺がわかるはずないだろ!!」
「「うわあああああああああ!!!」」
そして俺と幸平はその穴に吸い込まれてしまった。
「えっ!?幸平君!?お兄さん!?どこに行ったの!?」
俺の部屋にはあやめちゃんただ一人が立っていた。
どうも、もっさです。僕の第三部目となる「兄弟そろって異世界に転生しました」を投稿しました!!誤字、脱字や文法表現が間違っているところなどを見つけたらぜひ教えてください!!ただの感想もお待ちしております!!それでは!!