シティシープの迷い道。(義の心象風景)
――人間は所有すると言う概念がある。
そこに所有しているものを盗むと言う概念が生まれる。
奪われることへ対しての恐怖が生まれる。
――奪うだけならば、動物にだってできる。
動物は所有と言う概念は無い。
自分が手に入れたものが奪われれば、落胆こそすれ、
それは自分が手に入れられなかっただけの事に過ぎない。
未来のことを想像できる人間は、命を持っていることを知っている。
奪われることへ対しての恐怖、失う恐怖を知っている。
殺し殺され、他人に、病に、事故に、寿命に奪われている。
――盗んではいけないこと、殺してはいけないこと。
人間だけが考える。
未来のことを想像できて、所有することを知っているがゆえに。概念的に?
――行動規範的動機の霧の中。
迷える羊は、迷っている。
どこに続くとも知らぬ都市の路上で。
モラルは、経験や育ってきた環境による結果。教訓、道徳、個人の素行。良し悪しは、フィーリングで感じる。
エシックスは、社会的通念に照らして公正な他人への態度・行動。すべき事・すべきでない事を分ける行動規範。
とある場所では、肉(牛とか豚)を食べることはモラルに反するが、それらの肉を食べること自体はエシックスには反さない……たぶん、そんな感じだと思う。