第3話 決意と覚悟のベストマッチ
前回から引き続きありがとうございます
果たして仮面ライダービルドの世界この世界に待ち受ける試練とは?!
この世界に来てそうそう目撃したのは..2人の仮面ライダーの壮絶な戦いだった、片方は仮面ライダービルド、もう片方は...仮面ライダーエボル...フェーズ4に告示した姿のライダーだった
「おい記田!!...あれはやばくねぇか..早く助けに行かねぇと」
「わかってるから急かすなって」
そんなこんなで俺たちの旅は本格的にスタートしたのだった
「ほらほら戦兎ォッお前の力はそんなものかぁァァ」
エボルがビルドに対して叫ぶと共に
「負けてたまるかぁかァァァ」
必死にエボルに食らいつくビルド...だが本来の歴史でもビルドは最強フォームでなんとか僅差まで行けるほどの力の差があるのだ...ラビットタンクのビルドでは普通なら勝つことは出来ない...そう普通なら
「変身!!」
だが誰も予測していなかったイレギュラーであるディバイドが戦いに割って入る
「おっとぉ...何者だ」
乱入者をむしろ楽しんでいるような物言いだったが
「通りすがりのアーキビストだ」
それだけを答えビルドに
「おら...いくぞ」
「えっ...おっおう」
多少困惑しているビルドだったが2人になり状況が少し変わったことにより少しづつ押し返していく...片方がピンチになっても片方がサポートに入るたった今共闘し始めたなんて誰も信じないようなコンビネーションでどんどんエボルを追い詰めていく
「ハッハッハ...いいぞぉ、ならこれだ」
そう言ってエボルは自身が出した白い虚空から黒と銀のカラーのフルボトルバスターを取り出し
「俺の新しい力でお前たちを叩き潰してくれる」
そういって2本のボトルを取り出してバスターにセットしていく
『ゴリラ!ダイヤモンド! ベストエボリューション』
その音と共に放たれたエネルギーが無数の拳とダイヤモンドとなって俺たち二人に降り注ぐ
「あの武器はベストマッチの力を使えるのかっ...」
戦兎がそう言いつつなんとか避けていく
「ほぉ...上手く避けるじゃあ無いかだったら」
『タカ!ガトリング!ゴリラ!ダイヤモンド!ツヴァイエボリューション』
エネルギーがタカに変わりさっきよりも密な弾丸が降り注いでいくそして...さっきとは変わってとてつもない大きさのダイヤモンドがジリジリと落ちてくる
「あんなものが落ちたら流石にまずいっ」
戦兎がなんとかタカの弾幕を最小限に受けつつ
フルボトルバスターを取り出して
『ラビット!タンク!ジャストマッチでーす!』
俺はカードを取りだし
『ウェポンライド ファイズブラスター
ファイナルアタックライド ディディディバイド』
2人の仮面ライダーによる必殺技だがダイヤはビキビキとヒビを入れながら粉砕された
「おっとぉ...頑張るねぇ..だがッ」
エボルは瞬間移動をして戦兎を蹴り飛ばし、その先に白い虚空を作る
「これで終いだァ」
戦兎は抵抗出来ずにそのまま吸い込まれていき虚空かま閉じる瞬間...仮谷が躊躇いなく飛び込む
「記田!!ここは俺に任せてくれ!お前はそいつを頼む!」
それだけを言い残し虚空に吸い込まれて行った
「まったく...簡単に言いやがって、おいエボル...あいつらが戻ってくるまで時間稼ぎをさせてもらうぜ」
「面白い...やれるものならやってみろォ」
・・・
白い虚空に飛び込んだ先は予想とは違い言うなれば何も無い部屋の様な空間だった、俺より先に入った仮面ライダーが変身を解いて色々と調べていたのだが俺が飛び込んだはいいもののドゴォと地面に激突した事でこちらに気づく
「お前...誰だ?」
「俺は仮谷進...お前は仮面ライダー...なんだよな?」
「あぁ、俺は仮面ライダービルド 桐生戦兎」
「そっか..やっぱりお前も仮面ライダーだったか」
「お前は...あの仮面ライダーの仲間...なんだよな?」
「まぁそうだよ、あいつは仮面ライダーディバイド...ここに仮面ライダーの歴史が封じ込められたアイテム...メモリーカードってのを探しに来たんだ」
「仮面ライダーの歴史...」
戦兎はしばらく考え込んで...
「心当たりはある」
その一言に俺は
「まじで!?...どこにあるか知ってるのか?」
「心当たりがあるだけだけどな...多分あいつのアイテムと俺のコレがそのメモリーカードだと思う」
そう言って戦兎は自分のベルトを見せる
「これって戦兎のベルトだよな...なんでこれがメモリーカードなんだよ、自分のベルトだろ?」
「俺は元々仲間と一緒にあの男...エボルトを倒したんだ...新世界を作ることでな」
「新世界...」
急に話のスケールがでかくなりつつも話について行く
「その時に俺はベルトも何もかもを新世界に来る時に失ったんだ」
「それで...そのベルトとそれがどういう関係が?」
「俺はエボルトがこの星に復活した時に見たんだ...カードがパンドラボックスに変わってその中からエボルトが出てきたんだ」
「パンドラボックス?」
「パンドラボックスってのは...簡単に言えば、俺の変身アイテムのボトルをセットできる箱なんだが俺らは昔これをめぐって戦ってたんだ」
戦兎は昔を懐かしむような顔をしつつ
「メモリーカードってのが仮面ライダーの歴史が入ってるって言うならそれがパンドラボックスやエボルトになってもおかしくないしな」
「なるほど...」
よくよく考えたらメモリーカードについてほとんど説明を受けてない気がする...
「確かにそれがメモリーカードっぽいけど...戦兎のベルトもってどういうこと?」
「このベルトとボトルはエボルトがパンドラボックスから力を取りだした後の箱を使ってるんだ」
「使ってるって...作ったの?!」
「フッフッフ...なんせ俺は天ッ才物理学者だからな!」
ドヤ顔でさも当然のように天才を自称する...ナルシストなのか?
「でもこいつも所詮パンドラボックスの残りカスから精製した本来のボトルとは遠く離れたものだし...ボトルの感じからあと1回変身したらもう変身はできないと思うんだよなぁ」
戦兎がぐったりしたようにうなだれる、それはそうだろう少なくともこの部屋を出るのにも仮面ライダーの力が必要な気もするし...たとえ出られたとしても変身出来ないんじゃ意味が無い...そもそも変身したとしてもここから出られる保証も無いのだ...そんな時に俺は橘さんに言われた言葉を思い出し戦兎に尋ねる
「戦兎...俺を..仮面ライダーにできるか?」
そんな発言に戦兎は目を開く
「無理だ...と言いたいところだけどその目..なにか勝算があるんだな?」
「あぁ...わかんないけどこれを使えないか?」
俺は戦兎に橘さんから貰った武器とカードを渡す
「どんな技術かを解析さえ出来れば作れる...と思う」
戦兎のその発言に俺は内心喜びながらも
「だけど...お前はなんで仮面ライダーになりたいんだ?」
その発言を俺はすぐに答えることが出来なかった...橘さんと同じ質問だけど、戦兎は力を使う事の覚悟を問いているのだと分かった
「えっと...それは」
言葉が喉まで込み上げてくるがそこから先は詰まったように出てこない...
「みんなを守れるような力が欲しいからだ...」
それを聞いた戦兎はやれやれという感じで
「強大な力には必ず責任が伴うものだ...正義の為にそんな言葉を信じて俺も戦ってた...だけど俺も元々はエボルトに作られた仮面ライダーだったんだ...でも相棒や仲間のおかげで今の俺を作ってくれた...」
過去を懐かしむ様に俺に過去を伝える...実際はどうなのか知らないけど多分戦ってたのが戦兎だけってことは...新世界では戦兎はかつての仲間は居ない..だけどそれでも俺に何かを賭けて話してくれている
「お前はそう言う覚悟はあるか?」
戦兎は真剣に...真っ直ぐな目をしつつ改めて質問を投げかけた
「俺は...まだ正義とかそういうのはよく分からないけど...これだけはわかる俺は誰かを、外で戦ってるあいつを、今ここで俺に賭けてくれる戦兎を助けられるような...そんな力が欲しいんだ」
戦兎は満足したような目で
「よっしわかった...この天ッ才の腕でちゃっちゃと作りますかぁ」
はぁはぁ...
「流石にもうおしまいかァ?」
「まだだ...」
「いい加減もう諦めたらどうだァ...仲間も既に消え去りお前自身も満身創痍、さっきからワンパターンの攻撃で策もないと見える...なぁもう楽になったらどうだ?」
エボルのそんな甘言に俺は思わず吹き出してしまい
「はぁぁぁ...お前も案外見る目のない馬鹿だな...あいつは...仮谷は封じられた程度で諦めるほど石の弱い男じゃねぇよ」
その言葉と共にエボルに殴り掛かるがワープで躱され手痛い反撃を貰ってしまい...変身が解除された
「これで終わり...ダナ」
「俺は絶対諦めない!...あいつに託されたんだからな」
そう俺が虚勢を張ったその時
「それでこそ俺の知る仮面ライダーだよ」
空間にヒビがはいり虚空からあの馬鹿...仮谷進が飛び出してきた
「記田!遅くなってすまん、その代わりに...こっからは俺に任せてくれ!」
そう言って仮谷は見たことも無いベルトを装着し、本の切れ端のようなアイテムをベルトに装填し
「変身!!」
端にセットされたアイテムを中心に滑らせる様に移動させると
『プログラムコードLet's Go!!!! 掴め!選べ!新たな未来!無限の海から来たれよヴァジェンド!!』
その軽快な音楽と共に仮谷は変身を遂げた
「おおっ!!これが俺の力...仮面ライダーヴァジェンドだ!」
「こいつはなかなか面白そうじゃあないかァ」
そう言ってエボルはヴァジェンドにワープで距離を詰めるが
「そいつはさっき見た!」
まるでエボルの行動を読んでいるかのごとく回し蹴りを叩き込み
「中々やるなァ、さっきのやつ以上かもしれないなァ」
「へへっそいつはどーも...だけど俺はあいつよりもまだまだ弱いや...あいつもあいつで縛りプレイみたいなもんだしな!」
そんな会話をしながらあいつは戦っていると
「仮谷!」
割れた虚空から桐生戦兎が飛び出し、2枚の本の切れ端を投げる
「今までの俺にこの程度じゃ...」
仮谷は2つのアイテムをキャッチし組み合わせる
「このバージョンについて来れないぜ?」
アイテムをセットするとさっきとは違い仮谷が本を模した光に飲み込まれていく
「VERSIONUP!!」
「化学!平和の無敵の願い今こそ天才超える時!!
プリテンドビルド!!」
ここにいる誰も知りえない仮面ライダーへと姿を変えた仮谷が
「俺が仮面ライダービルドだ!!」
そう宣言すると戦兎がすかさず
「違ぇよ馬鹿...ビルドは俺だっての」
「でもこのビルドの力俺にくれたじゃん?」
「貸してるだけだっつーの」
そんな打ち合わせしてたかのような軽口を叩きつつ
誰も見たことも無い仮面ライダービルド...プリテンドビルドへと姿を変えたのだった
「さぁて...このバージョンに着いてこれるか?」
最後まで読んでくださりありがとうございました!!
不明点や改善点などありましたらぜひご指導ください!!
次回ビルド編ラスト!!からの次のライダー世界に旅立つ時!!!