No.16はディーラーが好き
本当は昨日からリオと一緒にゲームが出来てるはずだったのにあのゴミのせいで出来なかったから今日は凄く凄く楽しみ。
それと同時にこっちから誘ったのに初回をドタキャンするという友情崩壊のチェック(チェス用語)になりかねない行為による申し訳無さも気持ちの大部分を締めている。
ともかく、今日こそ梨桜と一緒にゲームするぞ、おー!
「テンションおかしい気がするけどきのせいだね。きっとそうに違いない。ウンウン♪」
「てか今日は何着ていこうかな。……あ」
今日は直接会うわけじゃないからリアルの服選んでも意味無い。いや、こういうのは見られる見られない関係なく、心のファッションとして選んで損はない。
無理矢理納得して、VRをするのに邪魔にならない程度に格好は整えてVRギアをかぶる。
「ま、御託はよしてさっさと始めますか!」
新神創世をプレイしますか?
yes← no
〈プレイヤーネームを設定して下さい〉
ポチポチッ。
〈ハイハーイ。アタシがプレイヤーAzSをサポートしちゃうAIだよー。よろしくー〉
このフランクな感じで伸ばし棒多用してるのは。
「よろしくNo.16さん」
〈あれ?名乗ったっけ?まぁいいかぁ。その通り私がNo.16だよ〉
AzSをどんなキャラにするかはある程度決めているので早速マニュアル作成を頼む。
「私はマニュアルでよろしく」
〈おやおや?あなた慣れてるねー?〉
「この手のゲームが好きだし、夜のうちに調べたからね」
〈そかそうかー。そしたらさ!面白い提案、があるんだけどさーやってかない?〉
「このゲームってキャラメイクはオートとマニュアルしかないと思ってたんだけど」
心のなかで小首をかしげながら二の句を待つ。
〈ルーレット!!やってみよ?ジョブ、スキル、ステータス、容姿、名前、初期装備、どれもどれかでもいいヨー。嗚呼、ランダム、ギャンブル。あぁなんていい言葉なんだっ。
どーお?今なら一回だけ代償無し、タダでーす。じゃ、やろっか〉
何処からともなく現れた円形のルーレットをNo.16は勝手に回そうとしている。
「えっ、ちょっ、ちょちょっと待っ」
私が止めようとしているにも関わらず、ルーレットは無慈悲に回る。
〈アハハッ。引き直せないからねー、何が出るかな?♪〉
どうかまともであってくれと電子の海に願う。
「贅沢は言いません、前衛が出来てリオに凄い!って思われるようなステータスに!チートみたいなスキルが欲しい!」
〈さーてさて、どうなるかなー?〉
運命の時、ゆっくり目を開けた。
〈ステータス〉
PN:AzS LV:1 種族:幼竜族 LV:1
ジョブ:傀儡師 LV:1
HP 250
MP 15/15
筋力 0
防御力 60
魔力 20
技量 5
俊敏 3
SP 0
〈スキル〉
アイテムストレージEX
人形作成
傀儡糸
魔力糸
土属性魔法
月光吸収
未発達形態
「水晶生成」
〈装備〉
右手 木の枝(最強)
左手 なし
頭 頭隠して防御せず
胴 草臥れた村人の服
脚 短パン
足 なし
アクセサリー 竜玉
アクセサリー なし
アクセサリー [ロック]
アクセサリー [ロック]
「…………」
私の願いが何一つ届いてなさそうなステータスを見て絶望する。
〈アハハーーー壊れてるって!さ、さすがにおもしろすぎー。あはhこんなのって有り?!〉
人のステータスを見て笑い死にそうになっているNo.16に殺意が湧く。
「落ち着け」
ここで怒鳴り散らしても意味はない。ならどうしたら役に立てるか考えよう。
〈いやー運いいねー、伸びしろは今のとこダントツじゃない?〉
やっぱムカつくな一発くらい……なんてね。今にも飛んでいきそうな拳を抑えながら質問をする。
「種族って何?他にも気になることが幾つも…」
〈いーや、君は慣れてるらしいからダイジョブでしょ?〉
視界が白く埋め尽くされる。おいオイオイそれは無いだろ!
〈じゃ〜ねーーまったね〜〉
ちょっと書き方が下手かな
2024/04/06 アクセサリースロットの追加