2.悲劇と進展
場所は教室、いつも通り私が鈴桜と他愛のない雑談をしながらお菓子を食べていた全く予想のしていないタイミングだった。
「鈴桜ー!今日美味しそうなシュークリーム買ってきたんだー!一緒に食べよー!」
そう言って私は持っていた愛用している猫のエコバックから買ってきたシュークリームを1つ手に取り鈴桜に渡し、席に座った。
「優凛、ありがとう。」
「どういたしまして!さ、食べよっ!」
(ちゃんと感謝を忘れない鈴桜、偉い!そして今日も可愛い!)
私が鈴桜の可愛さに浸っている間に鈴桜はモキュモキュと小動物のようにシュークリームを食べ始めた。
(何その食べ方!?漫画とかでたまに見るやつじゃん!さらに鈴桜がやるとギャップ萌えがエグい!!)
あまりの可愛さに悶続ける私にいつの間にかシュークリームを食べ終えていた鈴桜は追い打ちをかけた。
「優凛、これおいしかった。」
(!?鈴桜の口元に、クリームが付いてる!?)
鈴桜の感想と予想だにしない可愛さの追い打ちに私は耐えきれなかった。
「鈴桜、好き!」
「…ごめん、私はあなたとは付き合えない。」
私は一瞬、世界が止まったのかと錯覚した。
そう、私は告白してしまい振られてしまったらしい。
そして、振られてしまった私はそれから、望んでいた鈴桜とのシュークリームのような甘い生活を失い、孤独になっていった。
【~完~】
「…それは嫌だぁぁぁあーー!」
「どうしたの優凛?悪夢でも見た?」
鈴桜はぎょっとした顔で私を心配している。
どうやら私は鈴桜とシュークリームを食べ終えてからすぐに寝てしまっていたらしい。
(あ、夢かぁ…)
「良かったぁー…」
「優凛、大丈夫?」
心配する鈴桜の顔を見ると口元にクリームが付いていた。
「かわっ…鈴桜、口元にクリーム付いてるよ。」
「あっ……」
少し漏れた気はするが、鈴桜は口元にクリームがつきっぱなしだったのがよほど恥ずかしかったのか、私の言葉を気にせず真っ赤になっているので大丈夫そうである。
(それにしても、夢、リアルだったな…)
私は振られていないことに安心するも、日頃から時々心の声を漏らしていることに私は多少の焦りを覚えた。
そして、ある案が浮かんだ。
「鈴桜」
「…今度はどうしたの優凛?」
鈴桜は恥ずかしさが少し引いてきたのか少し冷静になりつつ私に聞く。
そして私は答えた。
「明日行きたいところがあるんだけど空いてる?」






