謀略
「お呼びですかな、リゲック様」
ベレグがルベタ打倒に協力すると約束したあと、リゲックは使用人を使って3人の男を呼び寄せた。
「紹介しておこう。まずは警備隊隊長コルオーン」
「よぉ、俺とはピラックで一度会ってるよなぁ」
(こいつは騒ぎの中心でルベタと対峙していた奴だったはず。こいつが海賊コルオーンだったのか)
「次はルザ。海賊時代からコルオーンの腹心だった男だ」
「俺、ルザ」
スキンヘッドの大男ルザが短く名乗る。
「そして、最後になっちまったが、前任の隊長だったバズラウドだ」
歴戦の戦士といった風貌の、鎧をまとった中年の男が黙ったまま会釈する。
「こっちはこの島出身の勇者ベレグ。おまえらと同じく打倒ルベタの同志だ。こいつらはいずれも奴に敗れた連中でな。復讐の機会を狙ってるってわけだ。さて、ここからが本題だ。おまえらも知っての通り、ルベタの野郎は気にくわねぇ奴だが腕は相当に立つ。だが、おまえたち4人に俺様も加勢すれば間違いなく奴を消せるはず」
リゲックが口許に残酷な笑みを浮かべる。
「しかし、奴ぁ、住民からけっこう信頼されてますぜぇ。迂闊に手を出すのはヤバいんじゃねぇのかい?」
「そんなことはわかってる。無論、表立っては動かん。あいつが昔にこの島で起きたオーガ暴走事件を調べてるのを利用すればいい」
自信たっぷりに話すリゲック。ベレグとコルオーンとルザはどういう意味なのかわからずに次の言葉を待つ。
「つまり、目撃情報を餌に人気のない所へ誘き寄せて始末すればいいってことだ」
「ですがねぇ、あの野郎が俺たちの言葉を信じますかねぇ」
コルオーンが不安を口にする。
「そこも考えてある。ベレグ、おまえが誘い出せ」
「ええっ! 俺っすか!?」
いきなり指名されて困惑するベレグ。
「俺様たちからの情報だと警戒されちまうだろうが。おまえなら奴も信じる可能性が高い。勇者って肩書きも役に立つってもんさ」
ベレグは気乗りしないながらも渋々ながらも承諾するしかなかった。
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