コルオーン&ルザ戦③
もう少しでコルオーンに大打撃を与えられるところだったのに、ルザが目を覚ましてしまった。
コルオーンは激怒しちゃってるよ。いきなりの攻撃だったから避けるだけで精一杯だった。メイスを置いてきてしまったのは痛恨のミスだ。
まいったなぁ……。コルオーンとルザの全開の殺気を感じながら途方にくれてしまう。
「いくぜ、おらぁ!」
コルオーンがピストルを発砲する。弾は左肩の肩当てを掠める。
「うぉりゃあぁ!」
続いてルザの怒りの一撃が振り下ろされる。相変わらず大振りなモーションだ。問題なくかわす。
「死んじまいなぁ!」
ルザの一撃をかわした直後、その背後から姿を見せたコルオーンがカットラスを閃かせる。ボクは咄嗟に腰の鞘からダガーを抜いて受け流す。
「ちっ」
コルオーンが舌打ちをする。村長に返しそびれていたものだけど結果として助かった。とりあえずこの二人から距離をとらなきゃ不利だ。《俊足》でコルオーンの脇を通り抜ける。目指すはメイスが放置されている地点だ。
「させるかよぉ!」
コルオーンが撃ったピストルの弾丸が背中に背負ったヴィデルガラムに命中する。ラッキー!
「ったく、しぶてぇ野郎だぜぇ」
忌々しそうな表情を見せるコルオーン。よし、無事にメイスが手元に戻ったぞ! お互いに相手の出方を伺う。
『なかなか苦戦しているではないか』
リバス様は他人事のように言っている。半分は自分の体なのに。
「わかってるなら、一発逆転できるようなスキルとか教えて下さいよ」
『我ならばこの程度の相手など容易いのだがな。まぁ、貴様では苦戦するのもしかたなかろう。では、今の貴様でも扱えるスキルを教えてやるとしよう』
おぉ! 言ってみるもんだ。ただ、いつものことだけど一言多い気がする。
『《俊足》が素早さを上げるスキルなのに対して、今回教えてやる《剛力》は腕力を上げる効果がある。腕に意識を集中して攻撃してみろ。普段よりも強力な一撃になるだろう』
「そんなスキルも修得してるんですね! それならもっと早く教えてくれてもよかったのに…」
『愚か者が。新たなスキルをあてにするよりも既存のスキルを駆使して勝利することを考えろ』
うっ、正論を返されてしまった。だけど、そのスキル《剛力》があればコルオーンとルザを倒してピラックを守れるかもしれない。今はそれに賭けるしかない。
「戦闘中だってのに独り言の多い奴だなぁ。だが、そろそろケリをつけさせてもらうぜぇ!」
コルオーンの眼光が一層鋭さを増す。日没も近く、既に薄暗くなり始めている。いい加減に決着をつけたいのはボクも同じだ。
「いくぞ!」
ボクはメイスを強く握って駆け出した。
いつも読んで下さってありがとうございます。




