リゲック
改稿済みです。
案内された応接室には様々な装飾品が飾られていた。物の価値はよくわからないけど、きっと高級品なのだろう。
部屋の中を見回していると、豪華な衣服に身をつつんだ男が入ってきた。10本の指にはそれぞれ指輪がつけられていて、その一つ一つに大きな宝石がはめ込まれている。
「俺様がリゲックだ。スヴェインからの話だと、この俺様に訊きたいことがあるということだったが?」
リゲックは一人掛けのソファーに腰をしずめると、ボクにも席に着くように促す仕草をする。
「ボクはルベタ。ガボが起こした事件について調べてる。詳しく話してもらえないか?」
背負っていたヴィデルガラムをソファーの背もたれに立て掛けて腰を落ち着ける。それから本題を切り出した。
リゲックは鼻で笑う。
「今さらそんな事を調べたところでなんの意味がある? あの化け物がしでかした事は決して赦されることじゃねぇんだよ。いいか、やつは命の恩人を殺した挙げ句に逃走したんだ。同情の余地など皆無だ」
「君はガボがレミィたちの両親を殺害する瞬間を見たのか?」
ボクの言葉にリゲックの視線が鋭くなる。
「何が言いたい? 俺が適当な事を言っているとでも言うのか!?」
「そういうわけじゃない。ただ、ガボはおとなしい性格だったんだろ。それなのに急に凶暴化したのはなぜだろう」
「くだらねぇ。所詮はモンスターだったってだけの話だろうがよ。それとも、貴様はモンスターの味方をするつもりか? 魔族は魔族の肩を持つってわけかよ」
「ボクはガボの味方をしてるんじゃない。真実を突き止めようとしてるだけだ」
ますます眼光が鋭くなってくるリゲックに毅然とした態度で答える。
「はっきり言ってやる。余所者にあれこれと動き回ってもらいたくねぇ。迷惑だ」
「でも、レミィは真実を知る事を望んでいる。彼女のためにも調査を諦めるつもりはない」
互いに引かない状況に部屋の空気を重苦しくなってしまう。
「ふん、なかなかの頑固者のようだな。なら、俺が雇っている傭兵と勝負しろ。おまえが勝てば俺が知っている情報をくれてやる。だが、敗ければこの件から手を引いてもらう。もちろん嫌とは言わねぇよなぁ?」
リゲックが思いがけない提案をしてきた。現状で情報を聞き出すにはそれしかないようだ。黙って頷く。
「よーし、決まりだな。さて、その大剣がただのはったりでなければいいんだがな。まぁ、せいぜい楽しませてくれよ。期待してるぜ」
リゲックは冷笑を浮かべた。
いつも読んで下さってありがとうございます。




