day1.
「こいつワオンが使い魔だぞ! ニャーが普通なのに!」
ーーワッハッハッハッハッハ!!ーー
またクラスメイトたちに笑われている。
私はしょげて、涙ぐみながら机に伏している。私の使い魔を膝に乗せながら。
別にニャーじゃなくたっていいじゃない。先生の中には、チューを使い魔にしてる人だって、シャーを使い魔にしてる人だっている。
でもそれを言うと、今度は耳が尖ってて長いだの、友達がいないだの、魔法が使えないだの、違う悩みを笑ってくることを、私は知ってる。
どうしてあいつらに魔法が使えて、私に使えないの?
私の方が授業を真面目に聞いていて、勉強熱心なのに。
それも知ってる。私は実技を練習することが少ないから。あいつらは授業そっちのけで、実技の時間だけやけに張り切ってる。男の子ってみんなそうなの?
体で覚えた方がいいのかな。でも、私は生まれつき、体を動かすとすぐバテちゃう。もっと体力つけた方がいいのかな。
「ちょっと、いい加減にした方がいいですよ」
突然そんな声が聞こえて、周りは静まり返った。
私を見て笑っていた子達を尻目に、私を匿ってくれた子はこう言ってくれた。
「魔法を覚えるのが早いか遅いかなんて人によるんだから、気にすることないですよ?」
「私は、ワオンの使い魔だってカワイイしいいと思います」
この女の子の名前はドナ。私がこの学校で初めて友達になった子。