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おい!今度の行き先はサッカー漫画だってよ!?  作者: 赤星べお(※完全なPNにしました)
 序章 スケープゴートへの転身。そして、それから……。
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5話 飛べない豚は普通の豚だ。生姜焼きにすると旨いぞ。


 突然のすめらぎの質問に、俺は適当な答えを出すことが出来ない。

 当然だ。以前の飛び方が分からない以上、比べることも出来ないのだから。


 隣の西も何やら考えこんでいる。きっと皇の言葉を聞いて、俺のジャンプを思い出そうとしているのだろう。


 もしかしたら……、これはチャンスなのかもしれない。

 主人公の助力を受けて、超パワーアップするフラグとかの。


「なにか分かるのかつかさ!? 前の俺となにか違う所とかあったのか?」


「あ、いや。俺もキーパー詳しくないからアレだけど。なんだろうな……、届くのに届かない様な変な違和感を感じたんだ。ただ俺の気のせいかもしれないから、あんま深くは受け取らないで欲しいけど」


 ……今はまだ、流石に早すぎるのか? それでも何らかの違いを確かにコイツは見抜いている。


 残念な気持ちは勿論ある。だが、いきなりの問題提示が出来たという事は解決策が用意されている可能性も高い。諦めなければあるいは……。


 あと、コレは俺の予想なんだが。


 多分だが、この世界は一部のチート選手の能力をブーストしてる代わりに他の選手の能力を結構な勢いで制限しているのではないのだろうか。

 これはきっとバトル漫画とかで強さがインフレしないように、とかの設定に近いモノと考えればわかりやすい。

 主人公やライバルたちの強さを際立たせるための処置、とでも言えばいいのだろうか。


 森山のシュートが決まらないのも、八神が目立たないのも、氷高の性格が破綻したのもそうかもしれない。西がブサイクなのもきっとそうだ。主人公の親友ポジなんて最高の引き立て役じゃないか。不破に関してはよく知らないけど、多分きっと何かあるだろ。足が臭いとか。


「楠……」


 ん、何やら司がキラキラした目で俺を見ている。何だ、その希望に満ちた目は?


「壁だね!」


「は?」


「今、楠はサッカー選手として大きな壁に立ち向かっているんだ。そして、その壁を乗り越えるために試行錯誤している!」


「あ、いや……、そういう事じゃなくて……」


「大丈夫! みんないるじゃないか? お前のレベルアップはチームの強化に繋がる。みんなで楠が壁を乗り越えられる様に、全面的にバックアップしていくよ!」


 ……。


 流石に『そうじゃないから』とか言いづらいよなあ。

 そっか。こいつら基本的にスポ根漫画のキャラクターだったんだよな……。


 まぁ実際に、俺の予想とか言っても頭おかしい奴とか思われて終わりだろうし。

 もう面倒くさいから、そういう事にしておけばいっか……。


「ワリィ、いつものお前のプレイってどんなだっけ?」


 ……そういや西。お前、まだいたのか。


 うん、大丈夫だ。俺もお前には期待してなかったから。


 



※誤字や文体のおかしなところを微調整しました。

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